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【新春特別コラム】ありがとう羽生結弦さん。これからも、よろしく。|J SPORTSフィギュアスケート班の素敵な思い出
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部伝説の始まりを告げた世界選手権(2012)
ジャンプのミスが響き、SPを7位で折り返した後、ノーミスを誓って挑んだFS「ロミオとジュリエット」。冒頭に勇壮な4回転トーループを決めると、そのまま凄まじい勢いで次々とジャンプを決めていきます。あまりに飛ばしすぎたようにも見えました。音楽がスローテンポに変わった後、肩で大きく息をしているのにも気が付きました。ステップでまさかの転倒があったのは、すでに脚に疲れを感じていたせいかもしれません。
ところが、転倒直後に、息を呑むほど美しいジャンプコンビネーションを立て続けに2つ成功させます。そして、雄叫びから始まった、コレオステップ。まるで魂の発露であり、荒々しいまでに激しい熱情が氷上にほとばしりました。最後の3回転サルコウは、強靭な意志の力で着地を決め、ついには鬼神が乗り移ったような表情でのフィニッシュ。
後に羽生さんをチャンピオンへ、さらにはスターへと押し上げる要素が、あの4分半にすべて詰め込まれていました。東日本大震災から約1年後。日本の人々に「勇気を与えたい」という使命感に突き動かされ、全速力で駆け抜けた特別なシーズンの終わりに、つかみとった銅メダルでした。
演技後の、息も切れ切れでインタビューに応える羽生さんを眼の前にして、こんなにきれいな汗を流す人が地上に存在するのだな、と密かに思ったこともこっそり告白しておきます。澄んだ汗の玉は、まるで純度の高い水晶のようでした。
時にはロックスターのように
ワインのように時間をかければかけるほど、プログラムは熟成し、深みを増していく。2020年四大陸選手権の記者会見で、羽生さんはこんな風に語っています。平昌五輪で、人生2つ目の金メダルへと導いたSP「バラード第1番ト短調」とFS「SEIMEI」は、2年の時を経て、男子史上初のスーパースラムをもたらしました。
すでに完成したはずの作品を、さらに磨き上げる作業は、決して単純なことではなかったはずです。しかもプロスケーターへの転向記者会見で「過去の自分と戦う」「過去の自分よりもうまくなりたい」と繰り返し口にしていた羽生さんだからこそ、前回を超えるプログラムに、絶対に仕上げなくてはならなかった。
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