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スポーツアーカイブについて | 町田樹のスポーツアカデミア 【Dialogue:研究者、スポーツを斬る】 秩父宮記念スポーツ博物館・図書館
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部さまざまな資料
秩父宮記念スポーツ博物館・図書館はそのほかにもオリンピックに関する文献やあらゆる競技の資料を多数保管。その中には、戦時中や戦後の最も資料が乏しい時代をカバーする貴重なコレクションも含まれています。
M:ここからは資料収集についてお話を伺います。まず、これだけの資料をどうやって収集されたのでしょうか。
N:当館は様々な競技団体さんや個人の方からの寄贈品が多いです。スポーツ協会さんが取りまとめて、こちらに集めてくださいました。
M:それでこれだけ集まってきたんですね。今もそのようなスタイルで資料は収集されているのでしょうか。
M:一度にいろいろな競技団体の資料を集めたり、プロ選手の資料を集めたりする活動が事実上、途絶えてしまっています。我々もスポーツ協会さんから、昔のように、いろいろな資料を一括して頂戴することが、できにくい状況です。競技種目も非常に増えていますし、様々な競技団体が存在するので、博物館の職員として各機関にご協力を得ることを行うことはなかなか難しいですね。
M:資料を収集することも大事ですけれども、博物館やアーカイブ機関というのは収集して保管して、それを再利用していきます。この一連の過程があって初めて資料が有意義に生きていくと思いますが、やはり権利関係の問題も生じてくるということですよね。
N:その通りです。昔のおおらかな時代と違って、今は、例えば選手の写真でしたら肖像権の問題があります。大会によって、特にオリンピック、パラリンピックの著作権は我々にはなく、競技を主催する側にあるというものが非常に多いです。ただ単に物がここにあっても使えない、許諾をきちんと取った形ではないと公的には使えないという状況が昔よりは増えていまして、そこも頭が痛いところです。
M:巧みにその問題を克服しているのがIOC。実はIOCも博物館をスイスに持っていて、いろいろな資料を収蔵されています。各オリンピックでは、おそらく数千数万の資料が創出されるわけですが、アーカイブされて、いつでもどこでもIOCは活用しているわけです。それがなぜできているかというと、オリンピックのIDカードの裏側に記されている文言があります。そこには、次のようなことが書かれています。
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