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フィギュア スケート コラム 2022年8月1日

スポーツアーカイブについて | 町田樹のスポーツアカデミア 【Dialogue:研究者、スポーツを斬る】 秩父宮記念スポーツ博物館・図書館

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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オリンピックIDカード記載事項

オリンピックIDカード記載事項

『このIDカードはIOC単独の裁量で、直ちに撤回させることができる。IOCは私もしくは私の代理人からのさらなる承認または補償なしに、私が会場内から、もしくは会場内で創造した記録物にかかる知的財産権すべての唯一の所有者となる。私は私がコンテンツに関して持つ可能性のあるすべての権利をIOCに譲渡する』

M:これは権利制限規定と言って、その資料には肖像権や著作権といった権利があります。アスリート、ジャーナリスト、誰もが著作権や肖像権を主張することができますが、「オリンピックの競技会場内で作られたコンテンツに関しては、一切それができませんよ」という権利を制限する規定をIOCが作り、流布しています。だからIOCは自由に何の許諾も必要なく、資料を収集し活用することができる。IOCは一網打尽方式ですね。ただ、これくらいしなければ、実はスポーツアーカイブって進まないんですよね。だからこそ今、IOCは競技会の映像やあらゆる写真、画像、資料をYouTubeで無料公開したり、オリンピックの博物館に来た人たちに公開したりしています。ただ、こういうことはスポーツ界の中でもかなり影響力のある組織がやらないと意味がないことでもあります。そこで、私は日本のスポーツアーカイブにおける資料収集の理想のチャートを考えました。

理想の資料収集チャート

理想の資料収集チャート

最終的には秩父宮記念スポーツ博物館・図書館で収蔵し、資料を活用していく。これをするためには肖像権や著作権、所有権等の権利が必要で、権利を処理する必要があります。でもそれは物理的に不可能なことなので、スポーツ庁、日本スポーツ協会、あるいはJOC(日本オリンピック委員会)、日本のスポーツ界において組織構造上トップにいるような組織が「資料を定期的に集めてください」と各競技団体や統括組織に呼びかけて、そして「私たちのところに寄贈してください」と伝える。それをまとめて、スポーツ博物館に寄贈する形を作る。年1回、いろいろな形で資料を集めて「必ず寄贈しなさい」というルールを課すことをしないと、資料は集まっていきませんよね。でも、それだけでは肖像権や著作権、所有権がかかっていますから、資料を保存できたとしても活用できない。

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