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17歳のイリア・マリニンがジュニア世界チャンピオンへ「最高のスケートが出来たことにすごく興奮している」 | ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2022 男子シングル レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部印象的だったのは、ジャンプをすべて飛び終わった瞬間に、ぱあっとマリニンの顔が明るく輝いたこと。なにしろ「4回転4本」の難構成に幾度もトライしてきたシーズンの終わりに、初めて1つも回転不足やダウングレードを取られることなく、ついに4回転を4本きっちり飛び切ったのだ!
「シーズン開幕当初からの計画を貫き通したんです。もしも4回転4本で上手く行くようになれば、来季はもっと追加できると思っていましたから」
FSでの187.12点は、マリニンにとっては自己ベストであり、もちろんジュニアでは歴代最高得点。むしろジュニア・シニア通してのパーソナルベスト(PB)ランキングで、世界8位の得点である。トータルでさえ276.11点と、SPに4回転がなかったというのに、PBランク世界10位に飛び込んでしまうというとてつもなさ。
2本のプログラムをぶっちぎりの首位で終え、2位以下に総合42点近い差をつけ圧勝したマリニンが話題を独り占めしたが、2022年世界ジュニアでは、それ以外にもたくさんの個性的な好演技が見られた。
ウェスリー・チュウ(カナダ)の繊細で情感あふれる世界観も、ミハイル・セレフコ(エストニア)の切れ味鋭いスピードあるスケートも、たまらない魅力にあふれていた。SPを2位と3位で終えた両者は、残念ながら最終的には表彰台を逃した。FSのチュウは4回転の転倒を含むジャンプで細かいミスが相次ぎ、最終的に4位。セレフコは素晴らしい4回転サルコウでFSを滑り出すも、3回転アクセルの2度の転倒が得点に響いた。トータル6位で、地元タリンでの世界ジュニアを終えた。
またリアム・カペイキス(アメリカ)は凛々しく端整な演技でSP4位に飛び込んだし、凄まじい成長期を乗り越え、ジャンプと美しいスケーティングを取り戻しつつあるスティーブン・ゴゴレフ(カナダ)のトータル5位だって朗報だ。
入れ替わりで表彰台に上ったのは、SPを8位と出遅れたミカイル・シャイドロフ(カザフスタン)と、SP5位の壷井達也だった。
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