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【ハイライト動画あり】激しいセットプレー・バトル!終盤まで接戦となった「筑波大学×明治大学」。第15回関東大学春季交流大会Aグループ
ラグビーレポート by 多羅 正崇
試合を再開するプレーの総称である「セットプレー」。代表的なものにはスクラム、ラインアウトがある。
6月28日(日)に行われた関東大学春季交流大会の最終戦、最高峰Aグループで共に3勝1敗の「筑波大学×明治大学」は、激しいセットプレーの応酬となった。
明治は昨季(2025年度)の大学チャンピオンだが、関東大学対抗戦の序盤で筑波に4点差(24-28)で敗れた因縁がある。注目された強豪同士の対決は、まず両軍のタレントが存在感を放った。
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両軍のタレントが躍動!
まずは明治。
18歳のPR濱田翔大(松山聖陵)を3番に据えたファーストスクラムで、ペナルティを誘った。
一方の筑波も昨季主力に食い込んだ4年生SO水澤雄太が、キック主体のマネジメントで的確にチームを前進させていく。
筑波はルーキーも躍動した。
國學院久我山の1年生WTB宮下隼がボックスキックに競ってマイボールを呼び込めば、桐蔭学園優勝メンバーのNO8足立佳樹はスティール成功。1年生が即戦力の実力を披露していく。
だがタレントなら明治も大学屈指だ。
明治の10番候補である伊藤龍之介は前日のマオリ・オールブラックス戦で鮮烈なパフォーマンスを披露。この日のスタンドオフは、桐蔭学園出身の3年生萩井耀司。15分には中盤から敵陣10m付近に迫るタッチキックで会場を沸かせた。
明治が強力スクラムで圧倒!カウンターラックの狙いも的中
強力スクラムは明治の看板だ。
序盤に敵陣でのスクラムを迎えると、8人が歩を進める破壊的なスクラム。ペナルティを誘って左隅へ前進。得意のFW戦からLO物部耀大朗の先制トライを奪った。(0-7)
明治はこの日、相手ボールのラックに殺到しターンオーバーする「カウンターラック」が随所で決まっていた。
先制トライの直後には中盤でカウンターラック成功。ここから明治のCTB白井瑛人の独走トライが生まれ、明治が14-0とリードを広げた。
一方の筑波はラインアウトの精度不足により攻撃機会が減少。スクラムとラインアウトという攻撃起点が不安定となり、防戦一方になってしまう。
すると明治らしいタテへの推進力がトライを生み出す。
まずは敵陣ラインアウトからバックス並みの走力を持つPR田代大介がピールオフで突進。相手ペナルティからのタップキックで、順目にFWが縦突進。最後はゲームキャプテンのNO8藤井達哉がフィニッシュした。(0-21)
3連続トライを浴びて21点ビハインドとなった筑波。
だが前半終了前には、手応えを掴んでいたモールで中盤からHO佐野涼太が突破。明治のフォワードが相手SHの手元をはたくペナルティでシンビンになると、フォワード戦で数的優位となった筑波がふたたびモール。HO佐野がこの日チーム初トライを奪い、14点ビハインド(7-21)で前半を終えた。
関東大学春季交流大会2026 Aグループ(6月28日)
【ハイライト】筑波大学 vs. 明治大学
後半に冴えた筑波のラインアウトDF
迎えた後半は両軍共にスコアが停滞した。
理由の一つは筑波がセットプレーを修正したこと。スクラムは後半開始直後こそプレッシャーを受けたが、大崩れせず。後半20分頃には途中出場したPRイーゴリ・ボンダレンコを3番に入れたスクラムで、この日初のペナルティも誘発した。
ラインアウトDFも本来の冴えを取り戻し、後半9分には明治の決定的なゴール前ラインアウトで勝負のリフト。これを空中でカットしてみせ、ピンチを脱出。その後も空中戦でスティールを決めるなどし、失点を許さなかった。
すると筑波は自慢のバックスが局面を変える。
毎年セブンズでも好成績を残す筑波。快足ランナーの一人であるFB増山将がキックカウンターから穴を見つけてロングゲイン。
一気にゴール前へ前進すると、右隅の一対一を途中出場の森尾大悟がステップ一閃、相手を振り切ってトライラインへ。韋駄天たちが躍動して歓喜の2本目。9点差(12-21)に迫った。
セットピースの優劣が逆転。ロック先発の筑波・白丸主将は試合中にプロップ移動
さらに終盤になると、セットプレーの優劣が逆転。
ラインアウトを修正した筑波に対し、プレッシャーを受けた明治は不安定に。後半36分の自陣ラインアウトはノットストレートとなった。
さらにロック先発の白丸主将がルースヘッド(1番)へ。すると敵陣ゴール前スクラムで見事にペナルティを誘って攻守交代が起きた。
直後のゴール前ラインアウトは確保を逃したものの、リザーブの武田龍蔵が自陣脱出の相手キックをチャージ。そのままグラウンディング成功。4点差(17-21)に詰め寄った。
残り時間はわずか。
明治は昨季対抗戦での逆転負けがよぎるような展開となったが――、この状況で相手の自軍奪取のキックをチャージ。ここから敵陣に居座ると、相手のパスミス直後に狙い通りのカウンターラック成功。
ゴール前に侵入した明治。最後はフォワード戦からこの日フル出場のLO亀井秋穂がねじ込んで、勝負アリ。最終盤まで4点差だった熱闘は28-17で明治に軍配が上がった。
昨季対抗戦での借りも返した明治は、Aグループで4勝1敗となり2位フィニッシュ。10年ぶりのAグループ参加となった筑波は3勝2敗の3位で大会を終えた。
文: 多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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