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国内最高峰の7人制大会「なの花薬局ジャパンセブンズ」。
7月12日(日)に東京・秩父宮に集ったのは全国各地域のセブンズ大会で好成績を収めた強豪10チーム。試合途中のインターバルでは7人制男子歴代日本代表のキャップ授与式も行われ、華やかな一日となった。
大会方式は一戦必勝のトーナメント戦。本稿では、決勝戦のレビューの前に、総合成績で下位となったチームから順に印象的だったプレイヤーをピックアップしたい。
志氣陸王(JR九州サンダース/10位)
東福岡から帝京大学へ進んだスピードランナーだ。JR九州では2026年度の共同キャプテンを務める。初戦は帝京大学に5-38で敗れたが、滋賀セブンズとの2点差(17-19)の接戦ではスピードを生かして独走トライを奪った。
平野雄紀(北海道バーバリアンズ/9位)
北海道バーバリアンズのキーマン。長崎南山、専修大学出身のスキルフルな23歳だ。5点差(14-19)で敗れた初戦のMARUWA LOGISTAR`Z KYOTO戦では、独走した相手に追いつくトライセーブを2度披露。近畿大学戦でも接点への仕掛けからトライを奪うなど活躍した。
林大成(滋賀セブンズ/8位)
ファンにはお馴染み、主将を務めた東海大卒業後、キヤノンでプレーした元7人制日本代表だ。大会開幕戦となった男子セブンズシニアアカデミー戦(5-33)から高い総合力で攻撃の起点となり、勝利したJR九州戦では最終盤のピンチで殊勲のスティール。攻守にわたり奮闘しチームを牽引した。
岸未来(近畿大学/7位)
近大和歌山高出身のスピードランナー。近大ではBKリーダーを務める4回生で、U23日本代表歴を持つ。チームは初戦でサムライセブンに敗れたが(12-34)、社会人の北海道バーバリアンズ戦で獅子奮迅。ハンドオフや加速を生かしてブレイクを連発し、自身も前半3分にトライを決めて大会初勝利を掴んだ。
堀田礼恩(MARUWA LOGISTAR`Z KYOTO/6位)
京都成章から京産大へ進んだMARUWA LOGISTAR`Z KYOTO(関西丸和)のキャプテン。北海道バーバリアンズとの初戦では前半8分にチーム大会初トライを奪い、19-14の逆転勝利に寄与した。
堀田恒司(大阪府警察/5位)
東海大仰星、天理大学でプレーした179センチの大型バックス。男子セブンズシニアアカデミーとの初戦は24-31で敗れたが、強靭なフィジカルを生かしてトライエリアをこじ開け、チーム初トライを奪った。初戦に敗れた大阪府警だが、5位決定戦ではMARUWA LOGISTAR`Z KYOTOを19-14で破り、同じく5点差で負けた関西セブンズ決勝の借りを返した。
田中ジェイス海吏(男子セブンズシニアアカデミー/4位)
高校(明大中野)時代にセブンズ・デベロップメント・スコッドなども経験している注目の明大ルーキーだ。チームは大会初戦で滋賀セブンズに大勝し、2回戦では強敵の大阪府警に31-24で競り勝った。準決勝では帝京大学に12-29で敗れて3位決定戦に回ったが、後半に1対1を外で振り切る快走&トライを披露した。
仲間航太(サムライセブン/3位)
常翔学園を経て、昨季は明治大学で優勝を経験した7人制日本代表。大学卒業後に7人制に専念してロス五輪を目指す。一級品のステップ、アタック能力だけでなく、正確なキックも誇り、リスタートのキックオフでは正確なコンテストキックで攻守交代を再三誘発。近畿大学戦ではショートパントの再獲得から独走トライも決めた。チームは準決勝で秋田セブンズに0-24で敗れたが、3位決定戦ではワイサレ・セレヴィのトライで劇的な逆転勝利。3位で大会を終えた。
ソキヴェタ・モセセ(秋田セブンズ/2位)
秋田セブンズの容赦ないキャリアー&ハードタックラー。山梨学院大出身のフィジアンで、当然のごとくオフロードも十八番。サムライセブンとの準決勝でも再三突破口を開いて快勝に貢献。また丸尾崇真も早大主将時代と変わらぬ懐の深いボールキャリー、スティールを見せるなど活躍した。
福田正武(帝京大学/1位)
國學院栃木出身の大学3年生。中学時代にセブンズユースに招集された逸材で、準決勝の男子セブンズシニアアカデミー戦では切れ味鋭いステップからのトライ(前半5分)、大駒のイリエサヘニビトゥを走らせるオフロードパスなどで29-12の快勝。決勝進出に大きく貢献した。U20日本代表で2学年下の弟・恒秀道も今年帝京大に入学。
ラグビー ジャパンセブンズ2026(7月12日)
【3位決定戦 ハイライト】サムライセブン vs. 男子セブンズシニアアカデミー
ラグビー ジャパンセブンズ2026(7月12日)
【決勝戦 ハイライト】帝京大学 vs. 秋田7sチーム
決勝戦「帝京大学×秋田セブンズチーム」
決勝戦は帝京大学と秋田セブンズの激突となった。
帝京大はJR九州(38-5)、男子セブンズシニアアカデミー(29-12)を破り、秋田セブンズはMARUWA LOGISTAR`Z KYOTO(26-14)、サムライセブン(24-0)を連続撃破し決勝へ駒を進めた。
主導権は豊富な運動量&ブレイクダウンスキルを発揮し続けた帝京大だった。
フォロワーが沸いて出る帝京大は前半2分、ショートサイドの速攻から松尾佳大がファーストトライ。スピードとパワーを兼備する東福岡出身の松尾は大会を通して活躍した。
秋田セブンズも大外でキーマンのソキヴェタ・モセセの1対1を作り、力押しで1本目のトライ。2点差(5-7)としたが、帝京大は相手の守備ミスを突いた松尾が連続トライ。14-5とリードして前半を終えた。
秋田の失点は、後半開始直後のキックオフだった。
帝京大はキックオフ時に福田を相手ジャンパーの前方にポジショニングさせる。すると相手が自軍方向へはたいたボールがこぼれ球となり、これを福田が追走。そのまま再獲得して後半最初のトライを決め、秋田の出鼻をくじいた。
ターニングポイントに見えた瞬間は後半2分だった。
14点ビハインド(5-19)の秋田は、自陣10m付近で突破口が開けずに苦しむ。帝京大は正確なタックル&ブレイクダウンワーク、そして素早いリロードで守備陣形を崩さない。ここで秋田のパスが乱れ、防御裏へのキック選択。
しかしキックチャージを受けてエリアを後退すると、さらに帝京大がスティール成功。手詰まりの末にターンオーバーを許し、劣勢が色濃くなった。この直後、帝京大の松尾がハットトリックを決めて大勢は決まった。
さらに1トライを追加した帝京大が、31-5で国内最高峰「ジャパンセブンズ」の頂点に。帝京大は嬉しい大会初優勝となった。ゲームキャプテンを務めた木村公人(4年)は試合後「全員が全力を出し切った結果このスコアになりました」と充実の表情で語った。
【最終順位】なの花薬局ジャパンセブンズ2026
1位 帝京大
2位 秋田セブンズチーム
3位 サムライセブン
4位 男子セブンズシニアアカデミー
5位 大阪府警察
6位 MARUWA LOGISTAR`Z KYOTO
7位 近畿大学
8位 滋賀セブンズ
9位 北海道バーバリアンズ
10位 JR九州サンダース
文: 多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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