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【ハイライト動画あり】スクラム優位で優勝引き寄せた京産大。天理大も4連続トライで一時は逆転の集中力見せた。3位決定戦は引き分けの激戦。
ラグビーレポート by 田村一博
台風が過ぎ去った6月28日の天理親里競技場が舞台だった。
同日、『関西大学春季トーナメント』の2026年シーズン最終日がおこなわれた。ファイナルゲームで戦ったのは、京都産業大学と天理大学。秋のシーズンでも覇権を争う両チームはこの日もタフに戦った。
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5月26日におこなった練習試合では52-33と京産大が差をつけて勝ったカード。しかし、この日は接戦となった。
序盤から、両チームが激しく体をぶつけ合う展開。スコアボードはなかなか動かなかった。
最初にトライラインを越えたのは京産大の6番、石橋チューカ主将。前半15分過ぎだった。スクラムでの相手のアーリーエンゲージから速攻を仕掛けた赤×紺のジャージーはボールを動かす。その途中、体幹の強いキャプテンは左中間の接点でボールを持つと、ディフェンダーを振りほどいて22メートルライン手前から走り切った。
京産大はその3分後にも追加点を挙げた。
序盤から押し込んでいたスクラムで優位に立ったところをバックスが積極的に攻めた。
SO金侑雅が内返しのパスをショートサイドからタテに走り込んだナブラギ・エロニに渡すと、背番号14は大きくゲイン。サポートに走った13番の乗松龍志、12番の金子健伸と繋いでインゴール右に飛び込んだ。2つのコンバージョンキックと合わせ、前半19分までに14-0とリードした。
しかし、天理大はここからハーフタイムまでの時間帯を制した。京産大にペナルティが増えたこともあるが、15人一体となってアタックし続ける。23分過ぎにはトライを返した。
その時インゴールに入ったのは、195センチ、127キロとビッグサイズのケニアからの留学生、アンディー・オモロー(1年)。ラックサイドでパスを受けると、相手のタックルにも倒れず突き進んだ。
31分過ぎにはWTBの恩田暖がショートパントを蹴り、自らインゴールで押さえたのだが、その11番にパスを送ったのが前出のオモローだった。ラインアウトからの振り戻しのアタックの途中パワープレーに走らず、周囲と連係が取れていた(京産大 14-10 天理大)。
ラグビー関西大学 春季トーナメント2026 (6月28日)
【3・4位決定戦 ハイライト】関西大学 vs. 近畿大学
天理大はハーフタイムまでにさらに2トライを追加するのだが、オモローは34分過ぎのトライ(CTB山田晟大)でも、相手がこぼしたボールを足にかけて前進。トライライン近くでボールを拾った相手に圧力をかけてターンオーバーする動きを見せた。
黒のジャージーは38分過ぎには自陣ゴール前からCTB山田がビッグゲイン、8番のアリスター・サウララ、9番の山下蓮とつないでトライラインを越える。コンバージョンも連続して成功させたから、天理大24点、京産大14点で前半は終わった。
しかし、80分を過ぎた時のスコアは28-24。京産大は後半に14点を加点し、天理大は沈黙した。
スコアはなかなか動かなかったが、後半15分過ぎのWTBエロニのトライは、この日優勢に立っていたスクラムからの攻撃だった。1次攻撃で前に出られない相手に食い込んで、その横に背番号14が走り込んでゴールポスト下にボールを置いた(Gも決まり、京産大 21-24 天理大)。
終盤を敵陣で過ごす時間が長かった京産大の逆転トライは後半39分過ぎだった。ここもスクラムで優位に立った。反則で得たPKからSH村田大和が速攻を仕掛けて自らインゴールに入る。Gも成功して28-24と勝利を得た。
「天理大学は我々がターゲットとしているチーム」と話した廣瀬佳司監督は、準備を重ねて得た勝利について、「選手にとって非常に自信になる。ここで満足することなく、秋に向けて、また一回りも二回りも大きくなって、次はもっと圧倒できるように頑張りたい」と話した。
石橋主将は、「きつい状況でも、自分が最後まで体を張って声を出す。それをキャプテンとして意識した」とした。
「そうすることで、みんながついてきてくれると思う」
天理大の小松節夫監督はフォワード、特にスクラムについて、京産大の独特の重さを経験したことは今後に生きると話し、後半、「うまくエリアを取って、いい形で得点をするチャンスを得られなかった」と敗因を分析した。
ファイナルの前におこなわれた3位決定戦、近大×関西大も31-31と激戦となった。
前半4分、キックパスを受けた近大WTB六川統和のトライで動き始めた試合は、両チーム合わせて10トライが生まれる展開となった。
近大は前半18分にスクラムを押し切って加点。同25分にはラインアウトからの攻撃でCTB西柊太郎がインゴールに入り17-0(Gも2つ成功)とするも、34分にトライ(関西大PR森下陽希のラン! Gも成功)を返され、17-7のスコアでハーフタイムを迎えた。
後半に入って、モールを押し切られ(16分)、ラックサイドの攻撃を止め切れず(20分、両トライともG成功)に17-21と逆転されたものの、23分、25分にラインアウトからアタックで2トライ(2G)。31-21と逆転し、リードを広げた。しかし、それでも勝ち切れなかった。
最終盤までフォワードが奮闘する関西大の粘りに合う。ラックサイドを崩され、最後はモールを押し切られる。2トライを重ねられて引き分けに持ち込まれた。
激戦2試合。濃密な春季トーナメント最終日だった。
文: 田村 一博
田村一博
前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。
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