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ラグビー コラム 2026年6月20日

早稲田大学、全勝優勝を懸けて関東学院大学と対戦。ラグビー関東大学春季交流大会

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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自らのスティールを仲間と喜ぶNO8城

清水組が始まって以来、チーム一丸となって今日まで戦ってきた早稲田大学。ここまで関東大学春季交流大会で全勝しており、優勝は目前。振り返れば、これまで数々の苦しい局面を乗り越えてきた。

そんな長い戦いも6月21日(日)に最終戦を迎え、関東学院大学と対戦する。春シーズンを有終の美で飾りたい。

ラグビー 関東大学春季交流大会2026

春季大会の前節は『ミクニワールドスタジアム北九州』で行われた早明戦。福岡出身の選手にとっては特別な伝統の一戦となった。

そんな九州の地でホイッスルが吹かれると、早速SO(スタンドオフ)服部亮太(スポ3=佐賀工)が自慢のキックで地元のファンを湧かせる。しかし、早大は自らの反則によりなかなか得点を奪うことができない。

そして、服部のビッグゲインで生み出したチャンスも、ハンドリングエラーで失ってしまった。さらにその後、明治大学の速攻カウンターを受け、失点を許す。スコアは0-5となり、昨年の苦い思い出が蘇った。

しかし、今年の早大は徹底したディフェンスで追加得点の機会を与えない。すると35分、FL(フランカー)牧錬太郎(スポ3=神奈川・桐蔭学園)の起死回生のスティールが炸裂。またしても服部がキックで敵陣まで攻め込み、自らグラウンディングに成功する。

早明戦でトライを挙げたSH大賀雅仁

SH大賀雅仁(スポ4=神奈川・桐蔭学園)のトライもあり、14-5と勝ち越して試合を折り返した。

後半は手に汗握るシーソーゲームが繰り広げられる。まず11分に早大がリードを広げるも、明大の強靭なフィジカルに屈し、連続してトライを奪われた。21-17まで追い上げられた早大も負けじと反撃する。

NO8(ナンバーエイト)松沼寛治(スポ4=東海大大阪仰星)のロングゲインで敵陣深くまで迫ると、FL野島信太郎(教4=東海大大阪仰星)が全速力でボールに走り込み、トライラインを割った。

それでも明大が王者としての意地をみせ、28-24まで再び点差を縮める。早大は後半ラストの苦しい時間にも関わらず全員で走り続け、必死のディフェンスで粘った。そして、プレッシャーに圧倒された明大は思わずノックフォワード。

その瞬間、ノーサイドのホイッスルが吹かれ、28-24で全国大学選手権大会のリベンジを果たした。明大という宿敵を撃破したことにより、大きく春季大会優勝に近づいた早大。そのままの勢いで、全勝で王者の座を目指す。

最終節に対戦する関東学院大は、昨年の大学選手権で、早大に敗れてから新チームが始まった。

秩父宮ラグビー場で涙を流した先輩からバトンを受け取り、今季も明大や筑波大学などの強豪と必死に戦い続けた。そして、ようやく迎えた春季大会の最終戦。因縁の相手である早大と、半年ぶりに公式戦で相対する。

そんな関東学院大の特徴は堅実な試合運び。きちんとFW(フォワード)でフェーズを重ね、ディフェンスラインに綻びを創り出してからBK(バックス)が空いた外側のスペースを走る。そして、トライライン目前まで迫れば、安定感のあるモールで押し込む。基本に忠実なプレーで、確実に点を奪いにくるスタイルだ。

このようなシンプルな試合展開では、ラック付近でのボールキャリアーとタックラーの1対1のコリジョンが勝敗を分ける。しっかり接点の勝負で勝ち、ブレイクダウンに圧力を掛けて、ターンオーバーまで繋げるという一連の流れを早大は試合の中で組み立てていきたい。

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早大の注目選手はNO8城央祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)だ。献身的なプレーで、何度も強烈なタックルを繰り返す守備の要。安定的なパフォーマンスも魅力であり、特にセットプレーでは必要不可欠な存在である。

城のディフェンスが輝けば、関東学院大が攻撃をする機会は極端に少なくなるであろう。そうなれば早大のアタックが活性化し、トライ量産体制に入ることができる。

また、スーパーサブとしてチームに刺激を与えるであろうSH渡邊晃樹(スポ3=神奈川・桐蔭学園)にも注目したい。渡邊はクレバーなボール捌きを得意とする。常に最善の選択肢を考え、鋭いパスを放つ。攻撃のテンポを一段上げ、何度も味方のトライを演出してきたプレイヤーだ。

全勝優勝を目指す早稲田大学

後半の疲れた時間帯で投入されれば、関東学院大にとっての大きな脅威となる。早大が持つ起爆剤、試合の流れを変えるようなビッグバンに期待したい。

対する関東学院大の注目プレイヤーはSO(スタンドオフ)星遥大。細かいスキルのレベルが非常に高く、パス、ラン、キックの三拍子が揃ったチームの花形である。特に正確無比なコンバージョンキックは、どんな角度からでも美しい放物線を描く。さらに自慢のキックで裏を狙いにくる場面は多く、油断のならない選手だ。

一方で早大も長距離砲である服部がSOを務めるため、両者のキックゲームは白熱することが予想される。

また、WTB(ウィング)山川誠人にも警戒したい。星に次ぐキッカーであり、キック処理における安定感がある。そして自陣でインターセプトに成功した際に、自らのキックでカウンターを仕掛けるという貪欲さも過去に見せた。

しかし、1番の強みはBKのサインプレーにおける連携である。味方と阿吽の呼吸でパスを繋ぎ、得点を生み出してきた。このような1人1人の細かい技術が相乗効果となり、チームとして強大な力を発揮する。可能性を秘める関東学院大に対して、早大は圧倒的なディフェンスで一歩も進ませたくないところである。

これまで高いレベルのプレーを期待され、それに応えてきた早大。春季大会の全試合で勝利を掴んでおり、去年逃した優勝に王手がかかっている。しかし全勝とはいえ、簡単な試合は1つも存在しなかった。

何が何でも1勝が欲しい関東学院大は、死に物狂いで喰らいついてくるであろう。だからこそ今節は、完璧な試合内容で結果を残し、名実ともに王者であることを証明して欲しい。

文:池田健晟/写真:大林祐太、伊藤文音(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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