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ラグビー コラム 2026年6月15日

【ハイライト動画あり】ハードさ前面に出した東海大。東洋大を1トライに抑え、手応えあり。

ラグビーレポート by 田村一博
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2025-26シーズンの関東大学リーグ戦1部の1位、2位の対決だった。
昨季の東海大学は、28-27と東洋大を破った試合も含めて7戦全勝。同リーグ歴代史上最多、14回目の頂点は、2季ぶりの優勝だった。

2位の東洋大学は、毎年将来性ある選手が加入するなど充実を重ねている。今秋のリーグ戦でも、両校は上位を争うだろう。
6月14日におこなわれた関東大学春季交流大会での対戦は、秋の対決までまだ時間があるとはいえ、お互いに勝っておきたい試合。その気持ちを東海大が強く示し、勝利をつかんだ。

試合開始直後から両チームは、接点にこだわりを見せた。キックオフから3分が過ぎた頃、東海大のゲームキャプテン、4番の中村太志朗が相手ボールをスティール。その3分後には、東洋大のLOアルメイダ聖がボールを取り返す。
それぞれ、仲間の好タックルに反応してボールに手をかけた。

17分過ぎの東海大5番、カストン・フォヌアのタックルも強烈だった。ボールを持っていたのは東洋大のNO8、ブルースネオル・ロケティ。高校日本代表主将の看板を背負って入学した大物1年生の前進を許さなかったのも、強い気持ちの表れだろう。

しかし、その場面では後退させられたロケティは、試合の随所で非凡な動きを見せた。先制トライもこの人が奪う。その時は好サポートからトライラインを越えた。

一連のプレーはタックルから始まった。東洋大は3番の岡田恭和が前に出て相手を倒し、仲間が続く。ターンオーバーを実現し、アタックを5フェーズ重ねた。
その攻撃の途中、ボールを受けたCTB浅尾至音主将が目の前のミスマッチを逃さず走り、防御の裏に出たところでロケティにラストパスを送った(FB池渕紅志郎のコンバージョンキックも成功)。

0-7と先行された東海大は東洋大のミスや反則で敵陣に攻め込み、反撃の空気を作っていった。
この日のチーム初トライは前半33分。相手のラインアウトでのミスからボールを奪い、前に出る。反則を誘った後のPK→ラインアウト→モールからショートサイドを攻め、SH中村直人→WTB山口廉太で攻め切った(5-7)。

関東大学春季交流大会2026 Aグループ(6月14日)

【ハイライト】東洋大学 vs. 東海大学

このプレーを号砲に、東海大はWTB陣がトライを重ねて試合の流れをつかんだ。
前半38分の逆転トライは、11番の説田万次郎が決めた。中盤の東洋大ラインアウトの乱れに乗じてボールを奪う。HO川村航平の圧力が相手のボールコントロールを失わせた。
そこから、BKとFWがテンポ良く、外にボールを回す。楕円球は、6人の手を渡ってインゴールに運ばれた(12-7でハーフタイムに)。
後半は14分に敵陣22メートル手前の右寄りスクラムから7次攻撃。最後は左に作ったスペースをしっかり攻め切って、再び山口が5点を追加した。

17-7とリードして迎えた終盤は、途中からNO8に入ったウェスリー・トンガがチームに勢いを与えた。
自陣でのスクラムから自らサイドを突き、相手反則を得て、PKにより攻め入る。ラインアウト後のモールから抜け出してインゴールへ入った(後半30分/22-7)。

後半39分に挙げたトライも、トンガ自身がラインアウトから縦へ。それをきっかけにたたみかけてPKを奪取し、その後の攻撃でモールを押し切ってみせた。
トンガは昨季まではバックスでプレーも、「フォワードでインパクトあるプレーができるので、ボールをたくさん持たせたい」(木村季由監督)とプレーの幅を広めている。この日は20分強のプレータイムで、効果的に働いた。

相手を1トライだけに抑えて勝った東海大の木村監督は、「ディフェンスがかなり締まって、ハードにできたところが収穫」と話した。
チームは準備期間にオフサイドをしない意識を徹底。「粘り強く守れるようになってきました。前に出ることもできていた」。
春シーズンのテーマに掲げてきた『接点の支配』にも手応えを感じたようだ。

秋にも上位を争う相手に負けたくないという「選手たちのプライドも感じられた」というチームは春季交流大会後も、近大や帝京大との試合を戦い、チーム作りを進めていく。

敗れた東洋大の福永昇三監督は、ミスや反則でやりたかったことを遂行できず、自分たちのテンポを作り出せなかったことを敗因の一つに挙げ、チームが掲げる「凡事徹底」の不足を口にした。
東海大は毎年タフな試合をしている相手。この日に向けて気持ちを入れて準備を重ねてきた。しかし、「要所で些細なミスがあった。今回で言うと、特にラインアウト(が思うようにいかなかった)」と指摘した。

しかし、力のある下級生たちが輝くものを見せたシーンも多くあった。その選手たちを囲む選手たちの確かなプレーもあった。それを感じている指揮官は、「いろんな学び、反省を積み重ねてチームを作っていきます。(多くの力を束ねて)一つになれれば大きな力を出せる」とした。

5か月後の対戦も、接点での争いが熾烈なものになるのは約束されている。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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