人気ランキング
コラム一覧

2月1日は、福岡のレベルファイブスタジアムに行っていた。JSPORTSでスーパーラグビーのサンウルブズ対レベルズの解説のためだ。写真は試合前。実況は矢野武さん、解説は日本代表の藤井雄一郎強化委員長と僕だった。スーパーラグビーはなんだかテンションが上がる。
結果は、36-27でサンウルブズの会心の勝利だった。前半9分、キャプテンを務めたCTB森谷圭介の先制トライに始まり、ラインアウトからモールを押し込んでのトライ、森谷の好判断のロングパスからのWTBタウタラタシ・タシのトライなどでリード。後半早々には、FBジェームズ・ダーガヴィルが相手のキックをタッチライン際でキャッチして50mの独走トライ。後半なかばに登場したSH齋藤直人のパスからのSOガースエイプリルのトライなどで、一時、36-13まで引き離した。最後は点差を詰められたが、チーム一丸となってディフェンスし、齋藤が好タックルでノックオンを誘うなど守り切った。
観衆のカウントダウンもあってのノーサイド。スタジアムいっぱいに笑顔が広がった。きょうのお客さんはラッキーだったと思う。この勝利は、まさに初もの尽くし。初の福岡開催、初の開幕戦勝利、初のレベルズ戦勝利(ここまで5連敗)。トップリーグと並行して開催されたことで、メンバーを集めるのが難しかった上に約4週間という短い期間での強化。大久保直弥ヘッドコーチはじめ、コーチングスタッフの手腕は高く評価されるべきだろう。
「この試合に向けて、テストマッチ(国代表同士の試合)のつもりで準備してきました。選手がやるべきことをやり切ってくれました。選手、スタッフに感謝しています。ロースコアのゲームではチャンスがない。30点を獲りに行こうというのがチーム作りのスタートでした。36点獲れたのは素晴らしいと思います。サンウルブズ、本当に大丈夫なのか?と思っていたファンの方も多かったと思いますが、我々は(単なる)寄せ集めのチームではないと分かってもらえたら、うれしいです」(大久保ヘッドコーチ)。
ゲームキャプテンを務めた森谷圭介は「僕は試合内容を細かく覚えるタイプではないのですが、FWがコンタクトのところで頑張ってくれて、外側のスペースを作ってくれました。うまくボールが運べている感覚はありました」と話した。
サンウルブズは、メンバーもヘッドコーチも頻繁に入れ替わり、難しい運営の中で日本代表の強化に寄与してきた。今年は、日本代表との連携という性格は薄まったが、サンウルブズで成長したいという志の高い選手が多い。コーチ陣も覚悟を決めて最後のシーズンに臨んでいる。2019年のラグビーワールドカップに出場した日本代表選手、各国代表選手も少ない。それでも、南半球の精鋭が揃うスーパーラグビーの各チームに負けない気概がある。
トップリーグは面白い。でも、サンウルブズにも違った感動がある。ぜひ、多くのラグビーファンの皆さんに、逆境の中で懸命に戦う狼たちを見守っていただきたいと思う。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
【限定】ラグビーワールドカップ2027 オーストラリア大会 プール組分け抽選会
12月3日 午後6:00〜
-
【先行】ジャパンラグビー リーグワン2025-26 プレシーズンマッチ 埼玉ワイルドナイツ vs. 東京サンゴリアス
11月29日 午後12:50〜
-
ラグビー 関東大学対抗戦2025 帝京大学 vs. 慶應義塾大学
11月30日 午後12:50〜
-
【限定】ジャパンラグビー リーグワン2025-26 メディアカンファレンス
12月2日 午後1:55〜
-
ラグビー 関西大学リーグ2025 京都産業大学 vs. 天理大学
11月30日 午後1:50〜
-
【先行】ジャパンラグビー リーグワン2025-26 プレシーズンマッチ トヨタヴェルブリッツ vs. コベルコ神戸スティーラーズ
11月29日 午後12:50〜
-
【限定】ラグビー 関東大学リーグ戦2025 関東学院大学 vs. 日本大学
11月29日 午後1:50〜
-
【限定】ラグビー 関西大学リーグ2025 関西大学 vs. 摂南大学 / 立命館大学 vs. 同志社大学
11月30日 午前11:35〜
J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!
