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ラグビー コラム 2025年4月21日

【ハイライト動画あり】2位のNECグリーンロケッツ東葛、首位の豊田自動織機シャトルズ愛知に勝ってディビジョン2の優勝戦線に踏みとどまる

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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NECグリーンロケッツ東葛 vs. 豊田自動織機シャトルズ愛知

「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」、ディビジョン2も残り3節となり、4月19日(土)は2位につけるNECグリーンロケッツ東葛が、開幕から1位をキープしている豊田自動織機シャトルズ愛知を、ホストの千葉県・柏の葉公園総合競技場に迎える『首位決戦』が行われた。

シャトルズは勝利して、3トライ差以上のボーナスポイントを得て勝ち点5を得れば、3シーズン連続の入替戦進出と、ディビジョン2の初優勝が決まる試合だった。また、引き分けでも2位以上が決まり、入替戦に進出が決まる試合だった。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

一方、ホストのグリーンロケッツは、勝てば1位通過も見えてくるが、負けると前日の金曜ナイターで花園近鉄ライナーズが勝利していたため、入替戦圏内から落ちる可能性もあった。

かつてウェールズ代表を率いたウェイン・ピヴァックHC(ヘッドコーチ)は大事な試合に向けて、FW(フォワード)3名、BK(バックス)1名の計4名の先発を入れ替えた。HO(フッカー)は元マオリ・オールブラックスのベテラン、アッシュ・ディクソンがベンチに下がり、大澤蓮が先発に上がり、LO(ロック)パリパリ・パーキンソンが第7節以来に復帰した。

また、試合直前にはFL(フランカー)亀井亮依が欠場となり、FLヴィリアミ・ルトゥア・アホフォノが上がり、リザーブに大和田立が入り、控えのCTB(センター)ナサニエル・トゥポウが外れ、小幡将己がベンチ入りした。

一方、シャトルズの徳野洋一HCもFW1名、BK3名の先発を変更した。HO藤浪輝人がメンバー外となり、大山卓真が先発に上がった。BKはSH(スクラムハーフ)湯本睦、元イングランド代表で、現在143点と9トライで得点とトライランキングでトップに立つSO(スタンドオフ)フレディー・バーンズのベテランのハーフ団もそのまま先発した。

両CTBは入れ替え、ジェームズ・モレンツェはベンチに下がり、7人制日本代表でもプレーしたケレビ ジョシュアがFBに移動した。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

【ハイライト動画】ディビジョン2 第12節  グリーンロケッツ東葛 vs. 豊田自動織機シャトルズ愛知

ホストのグリーンロケッツが、1月9日の前回対戦(0-41)のリベンジを果たし、1位と勝ち点差を縮めるか。シャトルズが再戦でも勝利し、優勝と入替戦を一気に決めるか。

28度と夏のような陽気の中、2391人の観客が集い、ディビジョン2の天王山は午後2:30から千葉県・柏の葉公園総合競技場でキックオフされた。主導権を握ったのは風上だった、ビジターのシャトルズだった。

SOバーンズのキックを軸にアタックし、相手陣に攻め込む。前半4分、モールからFWにこだわり8フェーズを重ねて、最後は元サモアNO8タレニ・セウが左中間にねじ込んでトライ。5点の先制に成功する。

さらに7分、相手のオフサイドから得た中央40mのPG(ペナルティゴール)をSOバーンズが落ち着いて決めて、リードを8点とした。さら12分、SOバーンズがDG(ドロップゴール)を狙ったが、これを決めることはできなかった。

その後はグリーンロケッツがマイボールラインアウトをキープできないこともあり、シャトルズが相手陣で攻める展開が続く。

だが、指揮官から「ギャングのようなメンタリティーで、ディフェンスでものすごくエフォートしてほしい」と伝えられていたグリーンロケッツのフィフティーンは、前に出るディフェンス、接点でのファイトを続けてトライラインを割らせない。

ディフェンスで粘り続けたグリーンロケッツは27分、FB(フルバック)キーガン・ファリアが相手のSOバーンズのパスをインターセプト。80mを走りきって中央にトライ。SOリース・パッチェルがゴールを決めて、7-8と1点差に迫った。

その後は互いに得点を挙げることができず、1点差のままハーフタイムを迎えた。後半も優勝争いにふさわしく、互いに意地を見せ合う展開で始まった。

後半6分、グリーンロケッツは右中間からPGのチャンスを得たが、SOパッチェルがゴールポストに当ててしまい、決めることができなかった。

すると12分、グリーンロケッツはキックチャージからFBファリアが持ち込んだが、シャトルズのWTB(ウイング)チャンス・ペニがハイタックルで止めてしまいイエローカード(10分間の一時的退出)となる。

トライはオフサイドの判定で認められなかったが、グリーンロケッツは数的有利になると、18分には相手陣右中間15mのスクラムから左に展開。途中出場のCTB(センター)小幡将己から、WTB尾又寛汰につないで、尾又が左隅にトライを挙げて、グリーンロケッツが12-8とついに逆転に成功した。

シャトルズはその後も規律が守れず、24分にはFLタマ・カペネが危険なタックルでイエローカード。25分、そのチャンスにグリーンロケッツはSOパチェッルがPGを決めて15-8とリードを広げた。

引き分けでも入替戦が決まるシャトルズだったが、31分、今度はキャプテンのLOジェームズ・ガスケルが、ハイタックルによりイエローカードとなり、なかなかリズムに乗れなかった。

残り15分、互いにスコアボードを動かすことができず、試合は15-8でそのままノーサイド。グリーンロケッツがホストで行われた天王山を制し、1月に大敗したリベンジを達成した。

POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)にはインターセプトからトライを挙げたグリーンロケッツのFBファリアが選出された。

今季2敗目となり、入替戦進出を決めることができなかったシャトルズだが、7点差以内の敗戦で勝ち点1を得て、総勝ち点は47。依然として首位をキープしている。

シャトルズの徳野HCは「前半は完全にコントールできたが、なかなかスコアに変えられなかった。その中で焦りがあったのか、エラーやペナルティが続いてしまい後半、流れを失った」。

「イエローカードを3枚出してしまったが、勝ち点1を得られたことは選手たちを称えたい。大きな学びを得たと思うので、次節も最終戦もチャレンジして成長したい」と話した。

また、キャプテンLOガスケルは「エラーやイエローカードがあったが、そこをしっかり修正していきたい」と前を向いた。

一方のグリーンロケッツは勝ち点を44と伸ばし、首位との勝ち点差は3に迫った。地元ファンの前で勝利したピヴァックHCは、「ディビジョン1に上がることを目標にしていて、3チームが争っているので勝つのが大事」。

「そして華麗なラグビーを見せられる場ではないと最初からわかっていたが、勝利できて満足している。前半のテリトリーは19%で、テリトリーとポゼッションで不利な状況の中、ディフェンスはハッピーだった」と振り返った。

キャプテン、副キャプテンらがケガのため、会見に出席したNO8アセリ・マシヴォウは「今週の初めに前回のシャトルズ戦の話をした。そのため、選手たちがチームのためにやるという気持ちで臨めた。メンバーチェンジがあったが、チーム一丸で戦い抜けたことに満足している。選手たちのエフォートを誇りに思う」と胸を張った。

ディビジョン2は、次週が『Bye Week』となり、グリーンロケッツは次節、5月3日(土)に大阪府・東大阪市花園ラグビー場で、勝ち点41で3位につけている花園近鉄ライナーズと激突する。そして、5月11日(日)の最終戦は再び、柏の葉公園総合競技場に戻り、レッドハリケーンズ大阪を迎える。

一方、首位のシャトルズも同じく3日に群馬県・森エンジニアリング桐生スタジアムで7位の日野レッドドルフィンズと対戦し、勝利すれば2位以上が決まり入替戦出場が決定する。最終戦は10日(土)、ホストの愛知・ウェーブスタジアム刈谷にライナーズを迎える。

ディビジョン2は残り2試合。優勝争い、さらにディビジョン1の11・12位との入替戦に進出できる1・2位の争いは、シャトルズ、グリーンロケッツ、ライナーズの3チームに絞られた。

◆ディビジョン2 順位表(第12節終了時点)

1位 豊田自動織機シャトルズ愛知:勝ち点47(10勝2敗)
2位 グリーンロケッツ東葛:44(9勝3敗)
3位 花園近鉄ライナーズ:41(8勝1分3敗)

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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