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2大会ぶり13回目の優勝を飾った桐蔭学園
関東の1都7県の代表16校が参加し、春の選抜大会の出場もかかった第25回関東高校ラグビー新人大会が行われた。2月15日(土)16日(日)は、神奈川県・県立スポーツセンターで順位決定戦と準決勝、そして3位決定戦、決勝戦が実施された。
まずは大会3日目、2月15日(土)の順位決定戦と準決勝の結果は下記の通り。
◆順位決定戦
○流通経済大柏(千葉1位)49-14 山梨学院(山梨1位)
○目黒学院(東京2位)59-0 昌平(埼玉1位)
◆準決勝
○桐蔭学園(神奈川2位)32-7 國學院栃木(栃木1位)
○東海大相模(神奈川1位)26-12 茗溪学園(茨城1位)
なお、順位決定戦に勝った流通経済大柏(千葉1位)、目黒学院(東京2位)、ベスト4に進出した東海大相模(神奈川1位)、桐蔭学園(神奈川2位)、國學院栃木(栃木1位)、茗溪学園(茨城1位)。
また、開催地枠で出場を決めていた昌平(埼玉1位)の7校が関東から埼玉・熊谷ラグビー場などで3月下旬に行われる選抜大会に出場する。そして、最終日の2月16日(日)は3位決定戦と神奈川対決となった決勝戦の2試合が行われた。
ランで前に出る國學院栃木キャプテンCTB福田
3位決定戦はタックル、スティールといった接点の強さで上回った、昨季の関東新人王者・國學院栃木が茗溪学園に21-0で勝利した。
國學院栃木の新キャプテンCTB(センター)福田恒秀道(2年)は、「前日の試合(桐蔭学園戦)からタックルしてから起き上がるスピードなどを修正して臨んだ。まだ若いチームなので、冬までに成長して桐蔭学園に勝ちたい」と先を見据えた。
◆3位決定戦
○國學院栃木 21-0 茗溪学園
◆決勝
○桐蔭学園 26-19 東海大相模
決勝戦は花園連覇中の桐蔭学園vs.東海大相模と、神奈川県勢の激突となった。昨年11月の花園予選は桐蔭学園が34-18で勝利し、そのまま全国大会に出場して連覇を達成した。
ともに新チームとなって対戦した、2月2日の神奈川新人大会決勝では14-14で引き分けて両校優勝だった(抽選により今大会は東海大相模が1位で出場)。
第25回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会
【ハイライト動画】決勝 東海大学相模 vs. 桐蔭学園
新人大会予選決勝から2週間後の再戦となり、「この試合をターゲットにやってきた」という、桐蔭学園キャプテンHO堂薗尚悟(2年)が話した通り、桐蔭学園が接点でファイトして前半の主導権を握った。
FWにこだわる桐蔭学園、ボールキャリーはPR喜
前半4分、スクラムで反則を誘う桐蔭学園がスクラムでペナルティを獲得すると、速攻を仕掛けて、FW(フォワード)がゴール前でフェイズを重ねる。最後はPR(プロップ)喜瑛人(2年)が中央にねじ込んでトライ。CTB(センター)坪井悠(2年)のゴールも決まって7点を先制する。
9分、再び相手の反則から、相手陣奥でラインアウトモールのチャンスを得た桐蔭学園はモールを押した後、抜け出したFL(フランカー)長尾峻(2年)が左中間に押さえてトライ(14-0)。
その後は東海大相模も敵陣に攻め込むが、桐蔭学園のディフェンスの前にゴールラインを割ることができない。すると24分、桐蔭学園は再びスクラムで反則を誘った後、タップでアタックをしかけてFWで連続攻撃し、最後はPR田邊隼翔(2年)が左隅にトライを挙げて19-0とリードした。
前半終了間際、東海大相模も相手のキック処理ミスから攻め込み、スクラムを起点にCTB久下蒼介(2年)が中央にトライ。SO(スタンドオフ)市村旅人(2年)がゴールを決めて12点差に追い上げてハーフタイムを迎えた。
後半は一転、強力FW(フォワード)に強みを見せる東海大相模ペースとなる。14分、桐蔭学園の反則から敵陣でモールを押し込み、たまらず桐蔭学園がコラプシングで止めてしまい、ペナルティートライで、5点差に迫る。
と同時に、桐蔭学園PR喜がイエローカード(7分間の途中退室)となり、東海大相模が数的有利となる。ここで一気に逆転を狙った東海大相模だったが、桐蔭学園もディフェンスで粘りを見せて失点を許さなかった。
すると22分、桐蔭学園SO竹山史人(2年)が相手のパスをよく見てインターセプトし、50mを走り切って左中間にトライ。FB(フルバック)曽我大和(1年)がゴールを決めて、26-14と再びリードを広げた。
だが、東海大相模も最後まで諦めない。29分、SH(スクラムハーフ)須永健心(2年)を中心に積極的にアタックを仕掛け、最後はCTB青野龍樹(2年)がタックルを受けながらも、左隅にトライを挙げたが、そのままノーサイドを迎えた。
桐蔭学園が26-19で勝利し、2大会ぶり13回目となる関東新人の優勝を果たした。東海大相模は惜しくも7点差で敗戦し、初優勝はならなかった。
桐蔭学園の藤原秀之監督は「(花園3連覇がかかる今季のチームについて)スケールが小さい。そんなに甘くないし、そんなことを考えていない。今年のチームでどこまでできるか、です」と話した。
そして、「國學院久我山、流通経済大柏、國學院栃木と、都県の1位となった3つの良いチームとやれて、それが決勝に出た。相手は2ヶ月アドバンテージがあったので、やっとこっちが追いついた感じ」と振り返った。
キャプテンのHO堂薗は「今大会は神奈川県2位通過で、すべて厳しい試合になると思っていた。身体が小さい分、自分たちから1対1にこだわって、東海大相模さんの大きな身体に対して低く当たりに行くことを意識してやった」。
「(東海大相模と引き分けた後)昨年度の59期の先輩たちが練習してくれたり、アドバイスをいただいたり、サポートをしてくれた。まずは1勝できた」とホッとした表情を見せた。
大きなFW陣をもっと上手く使いたかった東海大相模だが、昨年の関東新人の3位から2位と1つ順位を上げた。
三木雄介監督は「新チームができた11月から、選手たちは日本一を目指すということを決めて、それにチャレンジしている。まだ方法論までは詰めていないが、目標は1つなので追い求めていきたい」と前を向いた。
昨年の春の選抜大会は桐蔭学園がベスト4、東海大相模はベスト8と上位に進出したように、両校ともに3月の選抜大会では上位進出するだけの力は十分にあるだろう。
今年も神奈川の強豪2校が神奈川県はもちろん、関東の高校ラグビーを引っ張っていく存在になりそうだ。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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