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ラグビー コラム 2025年2月6日

ともに2連勝中のスティーラーズとサンゴリアス。自分たちの強みを出して、上位進出のきっかけをつかみたい。

ラグビーレポート by 田村一博
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リーグワン ディビジョン1の6位と7位の対戦も、のぼり調子にあるチーム同士の戦い。互いに潜在能力は高い。ライバル心も強い。好ゲームが期待される。

2月8日(土)に神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で行われるコベルコ神戸スティーラーズ×東京サントリーサンゴリアスは、ともに3連勝をかけた一戦だ。
スティーラーズは第6節までに3勝3敗、勝ち点で17の6位で、サンゴリアスは6戦を終えた時点で2勝2敗2引き分け、勝ち点13の7位。名門チームとしては不本意な序盤戦だったが、直近の2試合に勝利した。
ここから優勝争いに加わるためにも必勝の思いで戦いに臨むだろう。

スティーラーズは直近の2試合で50得点(7トライ/浦安D-Rocks戦)、44得点(6トライ/リコーブラックラムズ東京戦)と、持ち前のアタック力が冴えている。
SH日和佐篤、 SOブリン・ガットランドが、LOブロディ・レタリック主将率いるFWから出たボールをうまく使っている。

スティーラーズが開幕からの6戦で挙げた29トライは、リーグ3位タイ。個々の選手の能力の高さは、ボールキャリー時のゲインラインを越える率が66パーセントと高いことからも分かる。D1の中でトップの数字だ。

 

今季6戦中3試合に出場のアタアタ・モエアキオラ(WTB)は、特に目立った成績を残している。第6節のブラックラムズ戦では2トライを挙げただけでなく、2つのトライへのアシストも。その試合でのキャリーメーター数119はD1最多タイだった(東芝ブレイブルーパス東京松永拓郎とタイ)。

また、今季の全6試合に先発出場(初戦はFBで、他の5戦は11番)している松永貫汰のゲインラインを越えるキャリー率は80.4パーセントを誇る。これはD1でもっとも高い確率だ。

モエアキオラと松永のふたりは、サンゴリアス戦でも、それぞれ14番、11番と両翼に入った。決定力の高い山下楽平もFBで出場する。このバックスリーを有効に活かせるようなら、チームの得点力は高まりそうだ(各選手のスタッツはOpta調べ)。

デイブ・レニー ヘッドコーチはチームのパフォーマンスを安定させることについて、「正しい準備をすることが大事」とする。
チームとして、そして個人としてすべきことを理解し、「作ったチャンスを精度高く仕留めることが重要」と話す。今回の一戦で勝敗のカギを握るのもその点になるだろう。

サンゴリアスは第5節のブラックラムズ戦で今季初勝利を挙げると、第6節の静岡ブルーレヴズ戦にも33-14と勝って雰囲気はいい。新任の小野晃征ヘッドコーチのもと、なかなか調子の上がらなかったチームは自信を取り戻しつつある。

ブルーレヴズ戦は、気迫のこもった攻守で勝利をつかんだ。
アグレッシブ・アタッキングラグビーを標榜する同チームは、ボールを大きく動かすためには「まずブレイクダウンを制することが前提」(小野HC)と、選手たち全員が前半から体を張り続けた。

FWに強みを持つブルーレウズ相手に一歩も引かず戦った結果、本来の自分たちのスタイルを思い出した選手たちは、どん欲に前に出続け、パスをつないだ。
後半22分、ラインアウトから攻撃を連続させ、5つのオフロードパスをつなぐ。防御を翻弄し、LOハリー・ホッキングスが奪ったトライは、サンゴリアスが自信を取り戻しつつあることを証明するものだった。

試合後の堀越康介主将(HO)は戦いを振り返り、「我慢の時間が多かった試合でしたが、自分たちのゲームプランを信じてプレーし続けられた」と話し、チーム全員が80分コネクトし続けられたことを喜んだ。
そして先を睨み、「毎週、全員でセイムページを見て戦う」と話した。

 

スティーラーズ戦は、ブルーレヴズの強力FWと真っ向勝負し、押し込んだメンバーと同じ顔ぶれが1番から8番に並んだ。1番の小林賢太、3番の垣永真之介、5番のホッキングスはセットプレー、フィールドプレーとも好調。FL下川甲嗣のディフェンスは前にも横にも強い。
そしてNO8タマティ・イオアネのパンチ力はチームを前に出す推進力。今回の試合でも注目だ。

今季の全試合でCTBとして先発(うち5試合が13番)しているイザヤ・プニヴァイは頼りになる存在。スティーラーズ戦でもミッドフィールドに立つ。同選手がボールを持った時にゲインラインを越えるキャリー率は79.6パーセント。D1の中で2番目に高い確率を誇る(Opta調べ)。

ゲームブレイカー候補が両チームにたくさんいる。プライドと高いスキルが詰め込まれた80分になるだろう。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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