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2024-25シーズンの開幕から、すでに全チームが4試合ずつを戦った。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイは2勝1敗1分け(5位)、リコーブラックラムズ東京は1勝3敗(10位)と、ともに思うような滑り出しとは言えないものの、それぞれ持ち味を出した試合があった。
スピアーズは開幕戦でトヨタヴェルブリッツに30-27と競り勝ち、次戦では全勝中の埼玉パナソニックワイルドナイツに24-26と迫り、東京サントリーサンゴリアスとは26-26の激戦を演じた。
ブラックラムズは第2節にトップリーグ時代以来、20年ぶりにサンゴリアスから勝利を挙げるビッグゲームを見せている。
その両チームが1月18日(土)に激突する。
スピアーズえどりくフィールドでの試合への出場予定メンバーを眺めると、両軍とも興味深いラインアップとなっている。
激戦続き。いつもと違うメンバー、あるいは、いつもと違うポジションでピッチに立つ選手もいる。
J SPORTS オンデマンド番組情報
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ジャパンラグビー リーグワン2024-25 D1 第5節-1 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs. ブラックラムズ東京
1月18日(土)午前11:50 ~ LIVE配信
スピアーズは前節のサンゴリアス戦の先発と比較すると、新しく3人がスターターとなった。
メルヴェ・オリヴィエが今季初めて6番のジャージーを着て、SHブリン・ホールが3試合ぶりに9番を背負う。今季初めてキックオフからピッチに立つ岸岡智樹はFBを任された。
ゲラード・ファンデンヒーファーの背番号は15から11に変わった。
ベテランの立川理道がベンチに入った。昨秋の日本代表欧州遠征中に怪我を負い、戦列から離れていた。出場すれば今季初出場となる。
ベンチ組で楽しみな存在は他にもいる。加入したばかりのショーン・スティーブンソンが23番のジャージーを着る。
190センチ、100キロのサイズを誇る好ランナーは、オールブラックスのキャップは1つだけも豪快なランが高く評価される人。スーパーラグビー(チーフス)でトライを重ね、ラグビー・リーグからも目を付けられる剛脚だ。鮮烈なデビュー戦となるだろうか。
前節のサンゴリアス戦に引き分けた後、スピアーズのフラン・ルディケ ヘッドコーチ(HC)は終盤に追い付かれる展開を反省点として挙げた。
ベンチから出てくる分厚いメンバーたちが、その修正を担う。
スピアーズが過去4試合で記録した548回のボールキャリーは、ディビジョン1の12チーム中3番目に多い(Opta調べ)。
ディフェンスと終盤の戦い方がより整備されたなら、勝ち星は自然と増えるだろう。選手層は厚く、チームの秘める潜在能力は高い。
その中で、低いタックル、ボール争奪局面でいぶし銀の働きを見せるFL末永健雄のプレーにも注目したい。LOデーヴィッド・ブルブリングが今季攻撃時のラックに114回(ディビジョン1最多/Opta調べ)も参加している事実も渋い。FW戦のあとに密集から出てくる選手の背番号を注視してもおもしろい。
ブラックラムズでは、10番のジャージーを本来はSHのTJ・ペレナラが着て、ゲームキャプテンを務めることが興味深い。
第3節のワイルドナイツ戦の途中からアイザック・ルーカスはピッチを離れ、前節のヴェルブリッツ戦でSOを務めた中楠一期も試合途中で外に出た。司令塔の位置に就くリーダーシップの塊が注目される。
ペレナラがSH以外のポジションに入るのは珍しい。しかし、2019年のワールドカップ、ナミビア戦の途中にオールブラックスのファーストレシーバーとなったように、試合終盤にSHからのパスを受ける位置を任されたことはある。ゲームマネジメントが楽しみだ。
FBで先発する伊藤耕太郎のランニングセンスも輝くか。
HO武井日向主将が欠場するFWでは、FW第3列にパンチ力がある。NO8に今季2度目の先発(前回はFL)となるファカタヴァ アマトが入り、ボール奪取力の高いリアム・ギル、204センチのマイケル・ストーバーグとバックローを組む。
10点を先行しながらも、最終的には18-32と敗れた前節のヴェルブリッツ戦後、新任のタンバイ・マットソンHCは、「部分的にはいいプレーもできたし、いくつかいいトライも取れた。いいパフォーマンスを見せてくれた選手は何人もいる。ただ、バックフィールドの整備が必要」と話し、終盤に選手間のコネクションが切れたことを指摘した。
CTB池田悠希の今季タックル成功数58はディビジョン1のBKで最多(Opta調べ)。個の踏ん張りを勝利につなぐ組織力が、2勝目を挙げるカギとなりそうだ。
文: 田村 一博
田村一博
前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。
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