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ラグビー コラム 2024年5月17日

スクラム・バトルに注目。「明治大学×法政大学」第13回関東大学春季交流大会

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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明治大学 vs. 法政大学

4月21(日)にスタートした第13回関東大学春季大会。

関東大学対抗戦A、リーグ戦1部の1~3位によるAグループは、5月19日(日)、昨季大学選手権準優勝で1勝の明治大学(昨季対抗戦2位)が、本拠地・八幡山グラウンド(東京)で大会2戦目を迎える。

相手は創部100周年を迎えた、1敗の法政大学(昨季リーグ戦3位)だ。

法政大は開幕戦で、昨季王者の帝京大学に9トライを浴びて7-61で大敗した。ただ時間帯によっては上回っていたエリアがあった。

序盤のスクラムだ。

法政大はPR守安史成(2年)、HO花澤祐太(1年)、FWリーダーのPR渡辺明志というフロントロー。特にルーキーHO花澤は、去年まで高校生だったとは思えぬ力強さで、帝京大の力の象徴でもあるスクラムにプレッシャーをかけていた。

スクラムが不安定となった帝京大は、前半24分に2、3番を交替させた。

ここで途中出場した帝京大PR松原結生(3年)は、チーム公式HPで「僕自身の役割でもあるスクラムで、最初の方で相手に付き合ってしまい、自分たちのスクラムが組めない場面があったので、そこは反省点です」とコメント。

しかし後半は帝京大がスクラムでも優勢を保った。

「ただ、後半は周りからの声掛けなどもあり、意識して自分たちのスクラムを組めたので、そこはよかったと思います」(帝京大PR松原)

昨季王者を序盤押した法政大のスクラムは、同エリアにプライドを懸ける明治大相手に通用するのか。今週日曜日の大きな見所といえるだろう。

明治大戦の先発フロントローは、引き続きPR守安、HO花澤、PR渡辺の3人。100周年の主将となったSO金侑悟はじめ、副将のWTB小林雅治らも前戦に続いて先発を飾る。

そして本拠地で迎え撃つ明治大。

昨季創部100周年での優勝を逃し、迎えた今季のスローガンは「奪還」だ。「101年目という新たなスタートとして今一度、チーム全体が目指すところ、最後に成し遂げなければならないことをスローガンに込めました」(チーム公式HPより)。

大会初戦、メイジ栄光の背番号8を背負う木戸大士郎主将を筆頭に流通経済大学を迎え撃つと、開始約30分は12-12と拮抗。しかし豊富なフィットネスとスキルで結果的に13トライを量産した。

スコアは89-38の大勝。ただ相手攻撃のキーマン(NO8ティシレリ・ロケティ、WTBアポロサ・デレナラギら)に1対1で差し込まれる場面も散見され、守備に課題を残した。

第2戦法政大戦のメンバーは、流経大戦から先発6人が替わった。

まず背番号1~4番。PR伊藤 潤乃助、HO山本文士郎 、PR山口匠、LO田島貫太郎が先発を託された。そしてWTBには主軸の4年生安田昂平が今大会初先発を飾る。

注目は先発バックスに入った2人のルーキーだろう。

まず桐蔭学園出身のルーキーSO萩井耀司。前戦リザーブから途中出場を果たしたアシスト名手が、メイジの高速アタックをどう牽引するのか。

そしてもう一人は、2戦連続のスタメンとなるルーキーFB為房幸之介(常翔学園)。

入れ違いで明治大を卒業したPR為房慶次朗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)は実兄。前戦はキック「50:22」などで魅せた新人に注目が集まる。

高い攻撃力と選手層を誇る明治大が優勢だが、法政大が守備とスクラムで対抗できれば接戦に持ち込める可能性もあるだろう。スクラム・バトルの行方は。注目ルーキーの活躍は。今週日曜日の八幡山に注目したい。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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