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今年度、これまで明大と帝京大のA戦対決は2回。初戦の春こそ、35-26で明大が勝利を収めたものの、夏に行われた練習試合では19-54と完敗。今試合の前日取材では「1勝1敗でもうやるしかない。しっかりと1人1人の仕事をして勝ちにつなげたい」(左PR/プロップ中村公星・情コミ4=国学院栃木)と選手たちも気合が入っていた。
まず、試合を動かしたのは明大だった。前半開始直後、敵陣22m付近で左LO(ロック)山本嶺二郎(法3=京都成章)がジャッカルを決め、チャンスを作る。ここで明大はPG(ペナルティゴール)を選択し、左CTB(センター)廣瀬雄也(商3=東福岡)がゴールを決めた。しかしその後、ラインアウトを起点に帝京大にトライを奪われ、リードを許す。
続いて前半8分。帝京大ボールのファーストスクラムで、明大がコラプシングを取られてしまう。これまで強みとしていたセットプレーに苦戦し、帝京大の圧が重くのしかかる。「全体的に相手のスクラムに付き合ってしまった」(右PR為房慶次朗・文3=常翔学園)。その後もスクラムを組む回数が多くあったが、反則を取られなかなか流れをつかめなかった。
しかし、ここで黙っていないのが明大。3-12で迎えた前半終了間近。帝京大ボールでスクラムを組むと、帝京大にコラプシング。「相手陣で攻め続けて、相手の体力を削ることができた」(山本)。ここまでペナルティを許し続けていたが、修正力と忍耐力を見せ『重戦車』の底力を見せつける。その後、廣瀬が安定したキックでPGを狙い3点を追加。6-12で試合を折り返す。
トライを決める廣瀬
後半、巻き返しを図りたい明大。しかし、後半開始3分で帝京大がインターセプトからトライを決め、その後も追加点を許してしまう。それでも後半16分、BK(バックス)の動きが光る。帝京大ボールのラインアウトからパスが回ると、廣瀬がインターセプトに成功。そのまま勢いよくゴールラインへと走り込んだ。「ここにボールが来ると思ったので狙っていた」(廣瀬)。コンバージョンゴールも自身で決め、今試合初のトライを演出した。
ラグビー 関東大学対抗戦2022
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その後、明大はディフェンスで奮闘し、相手の猛攻を食い止めるも、攻撃のチャンスはなかなかうかがえず、13-29で対抗戦初の黒星となった。
今試合の課題はやはりスクラム。後半途中まではペナルティを奪うシーンも見られたが、最終的には帝京大に主導権を握られてしまった。また、「スクラム以外にもディフェンスの細かいところなど修正するところが見えてきた」(山本)と修正すべき点が多く見つかった。
次戦は12月4日に行われる早稲田大学との一戦。約3カ月にわたって開催された対抗戦も最終戦を迎える。今年は9年ぶりに国立競技場で開催されることもあり、大いに盛り上がるだろう。「しっかり自分たちのやること、課題を明確にして早明戦に備えていきたい」(左WTB/ウイング石田吉平・文4=常翔学園)。ここから先は、負けなしの試合を期待したい。
文:安室帆海/写真:牛嶋淳太郎、宇野萌香(明大スポーツ新聞部)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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