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ラグビー コラム 2021年9月28日

【ハイライト動画あり】慶應義塾大学、ディフェンスから流れを作れず筑波大学に敗戦。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 慶應スポーツ新聞会
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課題の残る結果となった

開幕戦で白星を飾り、勢いに乗る慶應義塾大学は復帰したHO(フッカー)原田衛主将(総4・桐蔭学園)を加え、因縁の筑波大学と対戦した。一時はリードするものの、筑波大の堅い守りの前にチャンスを見いだせず、なかなか得点を重ねることができなかった。結果としては12-34で敗戦。課題の多く残る試合となった。

2年分の借りを返すべく挑んだこの戦い、まずキーポイントであった立ち上がりを制したのは筑波大であった。前半1分、キックオフの捕球ミスから猛攻を受け、相手NO8(ナンバーエイト)に先制点を奪われる。これでこの試合の主導権は筑波大が握ったように思われた。

しかし、相手の出だしの早いディフェンスに対して、SH(スクラムハーフ)山田響(総2・報徳学園)が2種類のキックで敵陣深く入り込むと前半9分、CTB(センター)イサコ・エノサ(環3・King's College)がゴール真ん中にトライを決め、すぐさま同点に追いつき、ゲームは振り出しに戻る。

トライ直後のディフェンスでは、WTB(ウイング)山之内颯人(法4・慶應)やCTB鬼木崇(法3・修猷館)らの鋭いタックルで相手にプレッシャーをかけ、ミスを誘う。

すると前半14分、FB(フルバック)中楠一期(総3・國學院久我山)のキックカウンターから、SH山田響がボールをもらい、自慢の快速で相手の4人を置き去りにし、50mを走り切った。貴重な追加点を挙げ、12-7とリードした。

また、前半22分にはゴール前でピンチを迎えるもFL(フランカー)山本凱(経4・慶應)を筆頭に足を刈る伝統の低いタックルが炸裂、見事ボール奪取に成功。流れは慶大の手中にあった。

さらなる追加点を狙う慶大は前半24分、ラインアウトのサインプレーからCTBイサコ・エノサが抜け出し、ゴールラインに迫るも、筑波大の堅守に阻まれ、あと一歩届かず。その直後、キックカウンターから相手WTBに独走され、12-14と逆転を許し、続く前半32分にも相手FBにドロップゴールで追加点を奪われる。

ラグビー 関東大学対抗戦2021

【ハイライト】筑波大学 vs. 慶應義塾大学

前半をいい流れで終えたい慶大はロスタイムにゴール前まで迫り、24フェイズにも及ぶ連続攻撃でトライを狙うも筑波大に我慢負けし、相手WTBにカウンターをくらってしまう。結果、12-24と筑波大にリードを許し、前半を折り返した。

逆転を狙う慶大は後半開始早々、激しいプレッシャーからボールを獲得し、幾度となく相手ゴールラインを脅かした。だが、しつこいディフェンスを崩せず追加点を奪えない。

筑波大は握った主導権を離さず、その勢いのまま後半12分、29分に立て続けに得点を積み重ね、スコアを12-34とした。その後、慶大はなかなか相手陣地に侵入できず、試合はそのままノーサイド。2年分の借りを返すことはできなかった。

SHからのパントキックや、バックドアへのパスなどで筑波大のハイプレッシャーを躱すために多彩なアタックを仕掛け、チャンスを生み出した慶大。だが、「規律」の部分で乱れが生じ、それがミスへとつながった。

また、接点でのプレッシャーやチャンスへの嗅覚など、わずかに筑波大が上回る結果となった。一方で、今試合では多くのプレーヤーが途中交代などで対抗戦デビューを果たした。選手層の厚みをもたらすよい機会であったのではないか。今回出た課題をもとにさらなる飛躍を期待したい。

迎える3戦目は青山学院大学と対戦する。こちらも筑波大と同様、帝京大を相手に激しいディフェンスを見せた手ごわいチームだ。過去、対抗戦では勝利を飾っているが油断はできない。対抗戦はまだまだ始まったばかりだ。次戦は気持ちを切り替えてしっかりと勝ち切ってくれるだろう。

記事:黒川心平(慶應スポーツ新聞会)/Photo by S.IDA

慶應スポーツ新聞会

慶應スポーツ新聞会

慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト

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