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トライを挙げ笑顔を見せる宮尾
吹く風に冷たさを感じる中、早稲田大学は東京・上柚木公園陸上競技場にて、ラグビー関東大学対抗戦の第2節に臨んだ。チームとしては初の有観客で行われた今試合の相手は日本体育大学。立ち上がりはミスも多々見られたが、80分間を通して主導権を握り続け、96-0で圧勝。初戦に続き、2戦連続の完封勝利となった。
第2節のテーマは『アキュラシー』。1つ1つのプレーの精度にこだわる意識を持ってグラウンドに向かった。開始わずか3分、敵陣ゴール前右側のラインアウトからNO8(ナンバーエイト)佐藤健次(スポ1=神奈川・桐蔭学園)がディフェンスを突破して先制トライを決め、チームを勢いづける。
前半は、自分たちのミスで好機を活かせず、テーマを思い通りに体現できない場面も見られたが、WTB(ウィング)槇瑛人(スポ3=東京・国学院久我山)や、SH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ1=京都成章)が順調にトライを重ね、スコアを着々と重ねていく。
34分には、左に展開されたボールを大外に走り込んできたWTB松下怜央(スポ3=神奈川・関東学院六浦)が確実に受け取り、インゴールに持ち込んだ。そして40分、敵陣でフェーズを重ね、最後にSO(スタンドオフ)吉村紘(スポ3=東福岡)がトライを決めて前半が終了。49-0で試合を折り返した。
後半も早大は攻めの姿勢を崩さない。3分、WTB槇が再びトライを挙げ、2戦連続のハットトリックを達成すると、15分にはスクラムで、19分にはモールで大きく前進するなど、FW(フォワード)の強さも光った。その後、FL(フランカー)村田陣悟(スポ2=京都成章)や、FB(フルバック)河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)も得点を加えていく。
インゴールへ駆け抜ける今駒
33分、直前の交代によりグラウンドに立ったCTB(センター)久富連太郎(政経2=島根・石見智翠館)がギャップを突いて一気に前進すると、今季初の赤黒となったWTB今駒有喜(文3=東京・早実)にパスが渡り、そのままトライを決める。時間を置かずに36分、今度は久富が自らディフェンスをくぐり抜け、トライに成功。短時間で与えられたチャンスをものにした。
ラグビー 関東大学対抗戦2021
【ハイライト】早稲田大学 vs. 日本体育大学
途中、自陣ゴール前まで攻め込まれる場面もあったが、強固な守備でピンチをしのぎ、最後まで得点を許さない。最終的には96-0という大差をつけ、ノーサイドとなった。
第1節の立教大学戦と同様に、テンポの良いアタックを継続してトライを量産し、終始試合のペースを作り続けた早大。BK(バックス)陣はその確かな力を誇示し、FW陣もラインアウトのマイボール保持率は100%と安定したセットプレーや手堅い守りを見せつけた。また、プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選出された吉村が、ゴールキックを14本中13本決めたことにも注目したい。
チームの地力の差を観客を前で証明した早大だったが、「『アキュラシー』、正確性というところで、納得のいく試合ではなかった」と吉村が振り返るように、まだ伸びしろも十分にある。次の10月9日の筑波大学戦に向けてさらなる準備をして、連勝をまた1つ積み重ねたいところだ。
文:大滝佐和/写真:鬼頭遥南(早稲田スポール新聞会)
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