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ラグビー コラム 2020年5月22日

【楕円球のある光景】「マンキチ 吠える」2007年ラグビーワールドカップ 渡邉泰憲 

楕円球のある光景 by 井田 新輔
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マンキチが吠えている。
2007年W杯フランス大会、日本の初戦の相手は強豪ワラビーズ。
後半、トライを奪われた直後にゴール下で組んだ円陣の中で仲間をまっすぐに見据えて檄を飛ばしている。大差のついた展開で緊張が切れてもおかしくない中、この男はまだ諦めてはいない。 日体大でも東芝府中でもピンチの時には見慣れた光景だった。
渡邉泰憲、ニックネームは「マンキチ」、その由来は諸説あり。身長192センチの大型バックロー、日本代表キャップ32。
密集のボールの奪い合いでは真っ先に飛び込み体を張るプレーをいとわない。
ゆえにいつも試合後の彼のジャージは泥と汗で一番汚れていて奮戦を物語っていた。
漫然とカメラを向けていると弾き飛ばされそうな気迫がファインダー越しに伝わってきたことも幾たびかあった。
味方にすると誰よりも頼りがいがあり、相手からは真っ先にマークされた彼が世を去ってから10度目の春を迎えた。
マンキチさん、いま日本ラグビーは大きな分水嶺に立っています。
これからも雲の上の特等席から桜のジャージの後輩たちにあの時のように激しい、ときにはやさしい檄を飛ばし続けてください。


文:井田 新輔

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井田 新輔

フォトグラファー。1961年東京生まれ。明治大学政経学部卒。 4年間の会社員生活を経て1989年よりスポーツフォトグラファーとして活動を開始し、現在はラグビー、プロ・アマ野球を中心に撮影を行っている。 ラグビーワールドカップは1999年ウエールズ大会より6大会連続でフルカバー。日本スポーツプレス協会(AJPS)、国際スポーツプレス協会(AIPS)会員。

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