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ラグビー コラム 2020年2月21日

サンウルブズ2勝目なるか。今季初の海外遠征でレッズと対戦!スーパーラグビー第4節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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今季初の海外遠征で2勝目をめざす日本チーム、ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ。

オーストラリアのブリズベン(サンコープスタジアム)で、2月22日(土)、開幕3連敗中の地元レッズ戦と対戦する。

南半球を中心に世界を転戦するスーパーラグビー(SR)は、移動時間が長い過酷なリーグだ。

しかしサンウルブズを率いる大久保直弥ヘッドコーチは、今季初の海外遠征について「チーフス戦終了後すぐにオーストラリアへ移動してきたこともあり、今週はチームにとっても新しいチャレンジとなりましたが、月曜日から自分たちのプロセスでいい準備ができたと思います」と準備に自信をのぞかせた。

第4節レッズ戦へ向けたサンウルブズのメンバー23人には、SRでの経験が豊富な選手も多い。

今季初先発となるプロップ(PR)クリス・イーブスは、SRキャップ数が87。強豪ハリケーンズ(ニュージーランド)で一線級を張ってきた猛者だ。

FW第1列を形成するジョージア代表のHOジャバ・ブレクバゼも23キャップ、PRコンラード・ファンフィーレンはブルズ(南アフリカ)で21キャップを重ねている。

1番からそれぞれ出身国がニュージーランド、ジョージア、南アフリカと異なる点は、いかにも多国籍軍のサンウルブズらしい。

そしてロック陣はともにオーストラリア(豪州)出身で、昨季はトップリーグ下部の「トップチャレンジリーグ」でプレーした2人だ。

4番はSRデビュー戦となる、岩手の釜石シーウェイブスからやってきたロック(LO)コーリー・トーマス。

5番は「トンプソン2世」の期待もかかる近鉄ライナーズのLOマイケル・ストーバーク。

特に3戦連続でスタメンとなるストーバークは、ハードワークが評価され、2戦連続でSR公式の週間ベストフィフティーンに選出された。ボールキャリーも巧みな注目株で、将来の代表スコッド選出の可能性は高まりつつあると言ってよいだろう。

そして先発6番にはトヨタ自動車の吉田杏(よしだ・きょう)が入り、記念すべきSRデビューとなる。

トヨタ自動車のキャプテンである日本代表・姫野和樹は帝京大の先輩。大阪桐蔭時代から将来を期待されてきた24歳は、世界を相手にどんなプレーを魅せてくれるのか。

キャプテンは優れたボールキャリアーであるナンバーエイト(NO8)ジェイク・シャッツ。レッズは’10年から’16年まで所属した古巣だ。

ハーフバック団は先週に続いてのスタメン起用となるスクラムハーフ(SH)齋藤直人。そして南アフリカ代表キャンプにも参加経験のあるスタンドオフ、ガース・エイプリルは3戦連続の先発。

同じく今季ここまで全3試合に出場しているセンター(CTB)ベン・テオは、いまや欠かせぬ突進役。

14番を背負う天理大のWTBシオサイア・フィフィタは、クリーンブレイク数5回でリーグ9位タイ。世界基準のプレイヤーであることを証明しつつある。

一方、7人の豪州代表経験者を揃えたレッズ。

やはり経験豊富な豪州代表、スタンドオフでの先発となるジェームズ・オコナーが要注意だろう。

ここまでリーグ5位の34キャリーを記録し、チームNO1のディフェンス突破率を誇るなど好調だ。キック回数もチームトップであり、攻撃の主軸と言ってよい。

豪州代表として2019年W杯に出場した4人(PRタニエラ・トゥポウ、LOアイザック・ロッダ、FLラカン・サラカイア・ロト、SOオコナー)は脅威だが、豪州代表キャプテンとしての未来も期待されている若き闘将、22歳のFLリアム・ライトも要注目だ。

FLライトは、スーパーラグビーデビュー前に豪州代表に招集された逸話を持つ。’19年に2キャップを獲得し、W杯日本大会出場は逃したが、今季はここまでリーグ4位タイの39タックルを記録するなどチームを牽引している。

代表選手以外では、フッカー(HO)のアレックス・マフィは機動力もある現代型フッカー。アタックは叔父である日本代表アマナキ・レレイ・マフィにも通じる破壊力を持つ。

17歳でレッズとプロ契約したウイングのクリス・フェアウアイ・サウティア(26歳)は危険なランナーであり、ブレイクダウン(ボール争奪局面)にも強い。もう一人のウイングであるヘンリー・スペイトと共に脅威となる存在だ。

果たして今季初の国外マッチの行方は。未来の日本代表候補たちは躍動できるか。

注目の「レッズ×サンウルブズ」は2月22日(土) 午後5:00からJSPORTS 1で生放送、JSPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツライター。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にはU19日本代表候補に選出される。法政大学大学院日本文学専攻卒。現在は「ラグビーリパブリック」「Number web」等に記事を寄稿。≫Twitterアカウント ≫noteアカウント

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