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SOアダム・ヘイスティングス
スコットランドにとっては3試合目、ロシアにとっては今大会最終戦となる試合が、10月9日、小笠山総合運動公園エコパスタジアムで行われた。
日本の決勝トーナメント進出にも大きな影響を及ぼすこの一戦。日本代表のファンの中には、ロシアの勝利、それが叶わなくてもボーナスポイントだけは与えないで欲しいと願う人も多かったようだが、その願いは前半でほぼ消えてしまった。
それにしても、この日のスコットランドは強かった。スターティングメンバーをサモア戦から14人入れ替えて臨んだこの試合。ほぼベストメンバーのロシアを相手に4トライを奪うのは難しいとの予想もあったが、控えのメンバーが驚くほど躍動。特に、24歳のSHジョージ・ホーンと23歳のSOアダム・ヘイスティングスは、不動のHB団、SHグレイグ・レイドロウとSOフィン・ラッセルの存在を忘れさせるほどの活躍を見せた。
最終的にはロシアから9トライを奪取。しかも相手をノートライに押さえるという完勝で2勝目を飾った。
スコットランド1本目のトライは前半13分。ロシア陣15mのロシアボールスクラムを押し込みターンオーバー。スコットランドボールで組み直したスクラムからNO.8ライアン・ウィルソンが持ち出し、CTBダンカン・テイラーをダミーで挟むサインプレーでヘイスティングスが裏に抜けてトライ。ゴールも成功して7-0とする。ロシアが得意とするスクラムをスコットランドが粉砕したことで、ロシアの闘争心はこの時点で消えてしまったのかもしれない。
2本目はその4分後の前半17分。ハーフウェイ付近でスコットランドがターンオーバー。ヘイスティングスがディフェンスの裏に蹴り、さらにそのボールを自分で引っかけてインゴールへ。相手選手も戻っていたが、ボールがスコットランドにとってラッキーバウンドになったこともありヘイスティングスがしっかり押さえて自身2本目のトライを奪う(ゴール成功で14-0)。
3本目はその4分後の前半21分。ロシア陣5mのロシアボールラインアウトで、ロシアSHドミトリー・ペロフのパスをホーンがインゴールでインターセプトし、そのまま押さえた(ゴール成功で21-0)。
前半のうちにボーナスポイントゲットとなる4本目のトライを奪うべく、その後も攻撃の手を緩めなかったスコットランドだが、ロシアも粘り強く守り切り、前半は21-0で折り返した。
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