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「もし予選で赤旗が出ていなければ、2番手には行けただろうし、決勝もペースは良かったから、表彰台争いは確実にできていた」とローソン。これでランキング首位の宮田との差が15ポイントに広がり、残り1戦での逆転がかなり難しい状況になった。
不運ではあるのだが、チャンピオンがかかっている大一番ということもあり、割り切れない気持ちがローソンの心を支配していた。
【流れが変わったようで変わらなかった最終戦予選Q2】
第9戦でPPを獲得したリアム・ローソン(TEAM MUGEN)
今シーズンの国内レースでは大きなアクシデントが続いていることもあり、第8戦終了後のパドックは異様な空気に包まれていた。それでも、第9戦を予定通り開催すべく、夜通しでフェンスの復旧作業が行われ、各チームも最終戦に向けてマシンの準備を進めた。
最終戦の朝も青空が広がった鈴鹿サーキット。心機一転で第9戦のグリッドポジションをかけた予選が始まった。ここでも宮田、野尻、ローソンはQ1を突破。誰がポールポジションを獲得するのか、今までにない緊張感に包まれたQ2では、ローソンが1分36秒442をマーク。チームメイトの野尻を上回って、暫定トップに躍り出た。
その一方で、宮田はスプーン2つ目でわずかに挙動が乱れた。4月の第3戦では、ここでトラックリミット(走路外走行)を取られてベストタイムが採択されなかったのだが、今回は左フロントタイヤの一部が白線の上に乗っており“ギリギリ”のところでタイム削除を免れた。
とはいえ、結果は4番手で予選ポイントを獲得できず。ローソンがポールポジションを獲得したことで3ポイント縮まり、野尻も3番グリッドにいる状況。ここまで続いていた宮田優勢の流れが崩れた予選だったかに思えた。
しかし、当の宮田は予選Q2のことについて、こう語った。
「Q1のセクタータイムを分析していたときに『もう、これ以上はアクセルを踏み込んで曲がれない』というくらいのところまで攻めていました。チームもドライバーも今あるパフォーマンスの100%を出している状態でしたが、それでもトップとは差がある状況でした」
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