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これはもう、強いとか速いとかを通り越して、相性抜群と言わざるを得ない。しかも、昨年の第3戦に至っては2位がCRAFTSPORT MOTUL GT-R、3位がリアライズコーポレーションADVAN GT-Rと、ニッサン勢が表彰台を独占してもいる。ならば今回も……というのは、あまりにも早計だ。
誰もがすぐ分かることは、今年からニッサンはGT-RからZにマシンを改めている。こと昨年のGT-Rはテクニカルコース重視のエアロを装着していた。逆に富士のようなハイスピードコースを苦手としていたからこそ、今年のZはそういった特性をマイルドにしている。まして、2戦連続の入賞で、松田とクインタレッリのMOTUL AUTECH Zは、サクセスウエイトが30kgにも達し、まだ序盤戦で軽いマシンも多く存在する状況においては、勝つのはそう容易いことではない。さりとて「4連勝はない」とキッパリ言い切れないのは、相性というものに、確固たる根拠がないためだ。
第3戦として行われた、過去3回のレースでは10kgにサクセスウエイトが達したマシンは優勝しておらず、ヘアピンとシケイン以外はフルブレーキングを要しないから、ウエイト感度は低いと言われている鈴鹿なのに、結果は裏腹となっているのが興味深いところ。実際、軽いに越したことはないだろう。
軽いといえば、ここまで入賞がなく、サクセスウエイトを積まずに挑める、Modulo NSX-GTの伊沢拓也/大津弘樹組は、昨年の鈴鹿で2戦ともポールポジションを獲得。これまた根拠はないが、相性はいい。その一発の速さに信頼性が結びついたなら! そして、もう1台ノーポイントであるのが、au TOM’S GR Supraのサッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組だ。前回もトップを争ったが、どうにも展開に恵まれず。両チームとも「三度目の正直」を期待したい。
今年のGT300クラスは、GT-Rが好調。次に続くのは……
第2戦では2位と躍進したBUSOU raffinee GT-R。
かつて鈴鹿でGT300クラスは、GT300車両が強いとされてきた。FIA-GT3車両に比べ、コーナリングスピードが高いのが理由だったが、近年はBoPによる性能調整で、とりわけリストリクターの縮小によって、東コースで作ったマージンを、全開区間の多い西コースで失ってしまっている。ガソリンを少なく積めばいい予選は良くても、決勝で苦戦を強いられるというわけだ。これは鈴鹿に限らず、今年ここまで2戦の傾向でもあり、同じような状況がしばらく続きそうである。
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