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鈴鹿で開催されたSUPER GT 2021第3戦のスタートシーン
富士スピードウェイで行われたSUPER GT第2戦は、間違いなく記憶に残る一戦になったはずだ。二度のクラッシュにより、赤旗中断も2回。いずれも大事に至らなかったのは、不幸中の幸いだった。
初めての450kmレースということで、戦術にも幅が広がって、思いがけぬ展開になっていた可能性は十分あっただけに、フルディスタンス満たせぬ状態でのチェッカーは残念ではあったが、今年はまだ450kmレースは2戦残されている。お楽しみは、その時に取っておくこととしよう。
シリーズ第3戦の舞台は鈴鹿サーキット。シリーズランキング上位は、そろそろサクセスウエイトが厳しくなってきた状況において、世界に見ても屈指のテクニカルコースが、どんなレース展開をもたらすのか、大いに気になるところである。
前回の記者会見に、笑顔は見られず……
後味の悪い結末となってしまった第2戦。
前回の富士で優勝を飾ったのは、ARTA NSX GTをドライブする野尻智紀/福住仁嶺組で、GT300クラスでは富田竜一郎/大草りき/塩津佑介組のTANAX GAINER GT-Rが優勝を飾っている。しかし、両チームともレース後の記者会見では喜びを表すことなく、むしろアクシデントに遭ったドライバーが無事だったことに安堵し、かつ観客のほとんどが最後まで残ってくれたことに感謝を述べていた。
特に2回目のクラッシュは、一歩間違えば観客を巻き込んでいた可能性もある。また、勝ったドライバーとて、いつ自分が同じような状況に陥らないとも限らない。神妙な面持ちになる方が自然ではあった。正直、前回のレースから1か月経っていないのだから、まだ誰も意識の奥底に残している。だからこそ、今回はスカッとしたレースを望みたい。
鈴鹿では松田/クインタレッリ組が奇跡の3連勝。果たして今回は?
鈴鹿4連勝を狙う23号車MOTUL AUTECH GT-R。
鈴鹿での過去3年間、4レースのデータを振り返ってみよう。GT500クラスは圧倒的だった。MOTUL AUTECH GT-Rをドライブする、松田次男/ロニー・クインタレッリ組が3連勝。同一のサーキットでは記録という。
2020年の第6戦など、50kg積んだ上に予選でアクシデントがあり、最後尾からスタートしてなお勝ったことから、「テール・トゥ・ウィン」なる造語が生まれたのが記憶にある。セーフティカーが入る直前のピットストップが功を奏して、気がつけば大きく順位を上げていたばかりか、トップにも立っていたという……。
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