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松下信治(B-Max Racing Team)
全7大会10戦のスケジュールで行われる2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。4月上旬の富士スピードウェイで2戦が開催され、同月下旬の鈴鹿サーキットで、早くも第3戦が行われた。
土曜日の予選では、前年チャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)がポールポジションを獲得。ライバルとは僅差ではあったものの、開幕戦からの好調さを維持している様子が伺えた。早くも“野尻の快進撃を誰が止めるのか?”という雰囲気になりつつあったが、この予選で名乗りを上げたのが、KONDO RACINGの2台。山下健太が2番手、サッシャ・フェネストラズが3番手につけた。
調子が上向きつつあるサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)
昨年はチームとしても苦戦を強いられてしまったのだが、ひとつひとつ問題を解決していき、今季の開幕戦から上位争いに顔を出すようになってきた。特に昨年はコロナ禍での入国規制の関係で、フェネストラズがシーズンの大半を欠場することになったのだが、彼が戻ってきたことが、チームにとっても少なからず追い風になっている様子。さらに、今年からチームのアドバイザーとしてミハエル・クルム氏がスーパーフォーミュラのKONDO RACINGに帯同し、主にフェネストラズの通訳を担当している。こういった細かなコミュニケーション面での改善も、復活の要因となっている。
逃げようとする野尻を、KONDO RACINGの2台がどう食らいついていくのか。そこに注目が集まったのだが、いざレースが始まると、野尻がレースをリード。2番手以下がバトルを繰り広げている間に後続を引き離し、一時は10秒のギャップを作った。一方の山下はウエットコンディションにマシンを合わせ切れなかったのかペースが上がらず。10周を過ぎてタイヤ交換を行うなど、予選での好調さから一転し、苦しい展開となった。
今回も野尻が優勝を飾るのかと思われたが……そこに待ったをかける黄色いマシンがいた。9番手からスタートした松下信治(B-Max Racing Team)だ。スタートで5番手に上がると、さらに2台を抜いて3番手に浮上したが、前半は徹底的にペースを抑えてタイヤを温存。いつもは、アグレッシブにいくイメージが強い松下だが、今回はひたすらチャンスが来るのを待った。
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