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モーター スポーツ コラム 2022年4月27日

ウェットコンディションのタイヤ

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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松下信治は雨中の激戦を制してSUPER FORMULA初優勝を遂げた

先週末のSUPER FORMULA第3戦は、劇的な展開で松下信治選手が、国内トップフォーミュラ初優勝。ウェットコンディション、それもレース中で雨量が変化する中でのとても難しいレースだったことでしょう。ドライバーにとっても、チームにとってもどのようにコンディションが変化するのかを予測するのがとても大変だった。ある面、運も味方につけなければ勝てなかったかもしれない。

スタートから雨量が多くなる?少なくなる?
雨量多めと予測してヘビーウェットセッティングにしたチーム。少なくなると思ってドライセッティングに近目のウェットセッティングにしたチーム。中間セッティングというのもあったかもしれない。セッティングの中にはタイヤの空気内圧をどうするかというものが大きい。
ドライコンディションとウェットコンディションでは違いはあるけれど、内圧を上げるとタイヤ全体の剛性がアップ。シャキッとする。下げるとグニャグニャ。しかし、タイヤのグリップを即得ようとすれば下げてタイヤのゴムを動かして発熱を早く促すことができる。下げ過ぎるとゴムが動きすぎて発熱し過ぎてゴム自体が破壊されてしまう。

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レインタイヤは、ご存知のようにドライのスリックタイヤとは異なって溝(グルーブ)が存在する。この溝は、路面上にある水を撥水し、排水させるためにある。溝とブロックの形状は、直線走行だけでなくコーナリング中にも安定したグリップを生み出すように考えられている。
ウェットの場合、撥水効果を高めるためには、ある程度圧を上げておいて、接地面圧を上げて溝をしっかりと確保しておかないとならない。しかし、上げ過ぎるとゴムの動きが悪くなって発熱しにくい。

仮にペースの違いをタイヤ内圧だけに関連したと考えた場合、スタートからゴールまでウェットコンディション、雨量(水量)に変化がなかったとして、序盤でペースが上がらないドライバーは、グリップが得られていない=ゴムの発熱が遅い=内圧が高めといえるだろう。ペースが上がっているドライバーはその逆。レースの中盤では、各々のタイヤ内圧設定によるパフォーマンスが均衡。そして、終盤ではパフォーマンスが逆転する。

だけど、自然の天候、雨量は一定ではなく、路面温度の変化など多くの要素が絡み合う。最後には、人間の身体能力、繊細な感覚と正しい判断力、何事にも屈しない闘志が勝敗を決するのでしょう。

高度な道具を操るモータースポーツも最後は、生身の人間の勝負なのですね。第3戦で、それを改めて考えさせていただきました。

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文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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