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ツインリンクもてぎで開催されたSUPER FORMULA第5戦。
SUPER FORMULAの第5戦。
野尻智紀選手の圧勝でしたね。予選、決勝を通して実に安定している速さがあり、小柄な体格からその何倍もの大きさでオーラが漂っているように感じました。残すは、2戦。ベスト5戦の有効ポイント制でランキング=チャンピオンが決定するので、机上の計算では、ランキング4位の平川 亮選手までチャンピオン獲得の可能性を残している。けれど、野尻選手が断然有利な状況になってきた。
さて、今回の取材で、予選、決勝以外で面白い話をあるチームの関係者から聞くことができました。
現在のモータースポーツは、デジタルデータによって走行中の状況を見直すことができる。データロガーでデータを吸い上げて、可視化、図式化してドライバーのドライビング、マシンの状況を瞬時に分析できる。だから、ちょっと前まで<ドライビングは、気合いだ>などという観念的な部分はどんどんと薄れてきている。
そして、みなさんもご存知のGPSシステムを利用して走行中のライン取りを分析している。その精度はなんと1センチ単位という。これはビックリでした。10年ほど前にある二輪メーカーのモータースポーツ部門がGPSシステムを導入して走行ラインをチェックしていた。その当時は30センチ単位で計測できていたというから、単純にその30倍の精度となっている。
二人のドライバーの走行ラインの違いを可視化して重ねて分析。ブレーキング、アクセルワーク、ハンドリングそしてライン取りをデータに従い、速いタイムのものに合わせて走行してもらったことがあるらしい。しかし、二人は同じタイムで走ることはできなかった。これには、ホッとしたというか、モータースポーツの奥深さを再確認して嬉しかった。だって、何でもかんでもデータに従って走り、速く走れるようになったら、データ精度が高いチームが常勝となってしまいますからね。
データに関してはF1が一番細かな分析と追及をしているけれど、こんな逸話がある。
キミ・ライコネン選手が走行中、エンジニアがデータに従ってドライビングの修正を指示してきた時、ライコネン選手は「ドライブしているのは、俺だ」とその指示を一蹴。そう、最終的にどんなに素晴らしい機械であっても、それを操る生身のドライバーがいなければ、1ミリも前に進むことはできない。
それにしても、国内トップフォーミュラのレベルの高さは<凄い>の一言でしょう。
だって、1秒以内に10台以上のマシンがひしめくことなど当たり前なのですから。皆、気合いを込めて走っているのでしょうね。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会会長。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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