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モーター スポーツ コラム 2020年12月3日

2020スーパーフォーミュラ前半戦レビュー|こちらも大接戦の予感……

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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前半戦、圧倒的な速さを見せた平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

8月末に開幕した2020全日本スーパーフォーミュラ選手権は早くも前半戦が終了。残るは12月5日~6日の第5戦・第6戦鈴鹿と、12月20日の最終戦富士を残すのみとなった。

新型コロナウイルスの影響もあり夏に開幕するという変則スケジュールとなった今シーズンだが、振り返ってみると開幕戦から速さをみせたのはトヨタ/TRDエンジン勢だった。ツインリンクもてぎでの開幕戦では平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が優勝し、上位をトヨタ/TRDエンジン勢が独占。第2戦岡山では坪井翔がシリーズ初優勝を飾り、石浦宏明が2位に入り名門JMS P.MU/CERUMO・INGINGがワンツーフィニッシュを勝ち取った他、このレースでもトヨタ/TRDエンジンを搭載する車両がトップ5を占める結果となった。

第2戦でワンツーフィニッシュを果たしたJMS P.MU/CERUMO・INGING

しかし、スポーツランドSUGOでの第3戦はホンダ/M-TECエンジンを搭載するチームやドライバーが反撃を開始した。予選ではデビュー戦となったセルジオ・セッテ・カマラ(Buzz Racing with B-Max)がポールポジションを獲得すると、決勝では昨年・一昨年とこのコースを制している山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が序盤から積極的に仕掛けていく走りを披露した。山本は最終的に3位を獲得し、今季初表彰台を獲得し、野尻智紀(TEAM MUGEN)も4位に入った。

そして、11月に開催された第4戦オートポリスでは、予選からホンダ/M-TEC勢の活躍が随所に見られた。予選では野尻がQ3で一気にタイムを上げてポールポジションを獲得すると、福住仁嶺、山本尚貴のDOCOMO TEAM DANDELION RACING勢が2番手、3番手につけ、これまでとは違う顔ぶれがグリッドの上位を固めた。

決勝レースでは途中のセーフティカー導入で戦略が分かれ、早めにピットストップを済ませた野尻と、終盤までピットストップを引っ張る作戦に出た山本の一騎打ちに。中盤は山本がハイペースで自身のピットストップに必要なロスタイムを稼いでいったが、残り10周になって野尻も意地をみせてペースアップ。最終的に、0.6秒差で野尻が逃げ切り今季初優勝をマーク。一方、わずかに及ばなかった山本はパルクフェルメの脇で悔しそうな表情をみせた。

第4戦で自身3勝目をポール・トゥ・ウィンで飾った野尻智紀(TEAM MUGEN)

こうして、各レースで様々なドラマが見られている2020年のスーパーフォーミュラ。ドライバーズランキングに注目すると、序盤戦で一気にポイントを稼いだ平川が51ポイントで首位をキープ。ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)が40ポイントで2番手につけているが、その背後にはホンダ/M-TECエンジン勢が順位をあげてきており、野尻が36ポイントで3番手、山本が32ポイントで4番手につけている。

序盤のトヨタ/TRDエンジン勢が優勢だった展開から、シーズン中盤に入ってホンダ/M-TECエンジン勢が追い上げてきている流れとなっている2020シーズン。さらに今週末に行われる第5戦・第6戦の舞台となる鈴鹿は、比較的ホンダ/M-TECエンジンが得意としている傾向がある。それだけに、この2連戦を終えるとポイントランキングにも、何かしらの変化が出てきそうだ。

しかし、最終戦の舞台はトヨタ/TRDエンジン勢が得意とする富士スピードウェイ。それらも考えると、SUPER GTと同様に接戦の状態で最終戦になだれ込んでいくという可能性は十分にありそうだ。

SUPER GT最終戦では日本モータースポーツ史に残る大逆転劇を果たした山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

SUPER GTと並んで国内トップカテゴリーとして毎回熱戦が繰り広げられているスーパーフォーミュラ。今シーズンはどんな結末を迎えるのか。いよいよ、ここからチャンピオン争いが佳境に入っていく。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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