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サッカー&フットサル コラム 2026年9月3日

日本一へのリスタート!関東を代表する高体連頂上決戦in流経柏グラウンド!流通経済大柏高校×前橋育英高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第12節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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流通経済大柏高校・渡辺瞳也

夏の中断期間を経て、約2か月ぶりに再会される高円宮杯プレミアリーグ。EASTではそれぞれこの夏に悔しい時間を味わった高体連の強豪同士が、いきなり刃を交えることとなる。

インターハイは千葉県予選決勝で市立船橋高校相手にPK戦で敗れ、全国大会出場を逃した流通経済大柏高校。揃えるタレントを考えても、優勝候補筆頭で臨めるはずだった晴れ舞台に立つことが叶わず、公式戦が2か月近く行われないリーグの中断期間を過ごす。

ただ、プレミアではここまで9勝2敗で首位に立っており、全試合で得点を挙げつつ、実に7試合で完封勝利を達成するなど、その強さは際立っている。とりわけ第11節の川崎フロンターレU-18戦では、福田明史がハットトリックの活躍を見せ、6-2というスコアで快勝。13年ぶりのEAST制覇へ死角はないように見える。

群馬県予選決勝は健大高崎高校相手に苦しみながら、延長後半アディショナルタイムの決勝点で劇的な逆転勝利を飾り、全国切符を勝ち獲った前橋育英高校は、山田耕介総監督が“監督”として指揮を執る最後の大会としてインターハイに挑んだが、2回戦で滝川第二高校に1-3で完敗。思わぬ早期敗退を強いられる。

プレミアではここまで4勝4分け3敗と白星先行。印象的だったのは鹿島アントラーズユースをホームで迎え撃った第9節で、3度にわたってリードを許したものの、立石陽向がハットトリックを成し遂げ、4-3で執念の逆転勝ち。前年王者を撃破した90分間が、大きな自信になったであろうことは想像に難くない。

流通経済大柏のキーマンに推したいのは、カターレ富山への加入内定が発表された内田煌生だ。ここまでプレミア全試合にスタメンで出場し、中盤アンカーの位置で存在感を発揮。本人も「流経は中盤がダイヤモンドで、前の3枚は攻撃的な選手なので、そこを支えながら、守備では自分が3人を引っ張ることを意識しています」と自身の役割を整理している。

2年生だった昨季は県リーグを戦うCチームからのスタートだったが、夏の広島遠征をきっかけにBチームへ移ると、JFAとアディダスのプロジェクト『DREAM ROAD』でアルゼンチンのリーベル・プレートに2週間の留学を果たし、年末にはU-16日本代表にも招集され、一気に脚光を浴びる。「自分は小中も含めて、これまではなかなか評価されづらいスタイルでしたけど、コツコツやってきたことでここまで来ているんじゃないかなと思います」と語る背番号6の躍動に是非注目してほしい。

やはりプロの複数クラブから熱い視線を送られている渡辺瞳也も、前半戦のチームを支えた1人であることは間違いない。EAST得点ランキング3位となる9得点をマークし、リーグ屈指のストライカーに成長。内訳としてはワンタッチゴールが4点を占めるなど、巧みなポジショニングも目を惹く。

昨季のプレミアは1試合の出場のみにもかかわらず、高校選手権では大藤颯太と金子琉久の強力3年生コンビを抑えて、スタメンの座を確保したが、「ああいう舞台で経験を積めたことは良かったですけど、そこで点を決められなかったことは一番悔しかったです」と無得点に終わった結果を糧に、研鑽を積んだ成果が今季のゴール量産につながり、リーグでの二桁得点も間近。ひとたびペナルティエリアに侵入してきたら、流通経済大柏の背番号9から目が離せない。

松下裕樹新監督の初陣を戦う前橋育英では、不動のボランチの地位を確立した笹蒼尉をフィーチャーしたい。ここまでリーグ戦全11試合に先発で登場し、昨年度のレギュラーを務めた柴野快仁を参考にしながら、正確な左足のキックと卓越したゲームメイク能力で、タイガー軍団の心臓部を逞しく担っている。

昨季までプレミア未出場だったが、本人も「シーズン序盤に比べたら、徐々にボールを受けて運ぶのも上手くなっている気がしますし、プレスの部分でも自分でボールを奪えるシーンも多くなっていると思います」と確かな成長の手応えを口に。前述のインターハイ県決勝の決勝弾はこの人が叩き出したもの。結果も出せる背番号7のレフティが試合を掌握すれば、アウェイでの勝利も確実に見えてくるはずだ。

チームトップの5得点を記録している立石陽向も、ストライカーとしての才覚を着実に伸ばしつつある。加えて「ゴールへの貪欲さだったり、スピードのあるプレーが自分の特徴」と言い切るように、常にプレー選択が前方へ向かっており、元来持ち合わせているアグレッシブさには爽快感すら漂う。

前橋育英へと進学するきっかけになったのは、小学生時代に所属した江南南SSの先輩でもある飯島陸が、高校選手権で活躍する姿を見たことだという。「飯島陸さんが選手権で得点王になっている姿に憧れました。身長もそんなに大きくないですし、プレースタイルも似ていて、あんな選手になりたいなと思って、育英に来ました」。飯島と同じ『育英の10番』を背負う小柄なアタッカーが、首位討伐の急先鋒としてホームチームへ襲い掛かる。

前半戦の両者は開幕戦で激突。流通経済大柏が渡辺の2ゴールもあって、2-0で勝利を収め、アウェイの地から勝点3を持ち帰っている。2024年度には国立競技場を舞台に、高校選手権決勝でも激闘を繰り広げた両雄のガチバトル。好勝負必至の90分間を大いに楽しみたい。

前橋育英高校・立石陽向

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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