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サッカー&フットサル コラム 2026年9月18日

魂の大一番!竜鹿相搏つ首位攻防!超注目の9.19決戦 流通経済大柏高校×鹿島アントラーズユースマッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第14節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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首位の流通経済大柏高校と、2位の鹿島アントラーズユースが直接激突する“超注目”のビッグマッチ。高円宮杯プレミアリーグEAST第14節の好カードは、9月19日の16時に流通経済大柏高校グラウンドでキックオフを迎える。

9勝1分け3敗。28得点14失点。開幕から好調を続けてきた首位の流通経済大柏は、インターハイこそ千葉県予選決勝で永遠のライバル・市立船橋高校にPK戦の末に敗れ、全国出場を逃したものの、チームのクオリティは高校選手権で躍進した一昨年や昨年のチームにも見劣りしないレベルだと言っていいだろう。

後半戦の初戦となった前橋育英高校戦に逆転負けを喫し、連敗回避を期して臨んだ前節の横浜FCユース戦は、先に3点を先行される苦しい展開を強いられたが、終盤の80分に渡辺瞳也、84分に福田明史、89分に古川蒼真が相次いでゴールを奪い、3-3で執念のドロー。首位をキープしたまま、今節の大一番へ向かうことになった。

9勝4敗。38得点20失点。昨年のプレミア王者でもある鹿島ユースは、年代別代表に複数の選手がたびたび招集を受け、吉田湊海と元砂 晏翔仁 ウデンバという攻守の要はトップチームでの出場機会を得ているため、主力の欠場も少なくないが、それで全体のレベルが極端に落ちるようなことはまったくない。

こちらも後半戦初戦の柏レイソルU-18戦には0-2で敗れるも、帝京長岡高校と戦った前節のホームゲームは、3年生の右サイドバック・林勘太がプレミア初ゴールを叩き出せば、高木瑛人は圧巻のハットトリックを達成。モチベーション高く乗り込んできた相手を4-2で撃破し、その背中を追う流通経済大柏に1ポイント差まで迫ってきた。

そんな流通経済大柏と鹿島ユースが対峙する今節は、『竜鹿相搏つ首位攻防』と銘打ったとおり激闘必至。ここではゲームを楽しむためのポイントを3つに絞って、ご紹介したいと考えている。

ポイント①【背番号1の守護神がもたらす守備の安定感】

流通経済大柏の背番号1を託されているのは、2年生守護神の大泉未来だ。年代別代表や高校選抜も経験している俊英は、ここまでプレミア全試合にフル出場。ゴールマウスで圧倒的な存在感を放っている。

本人も「プレミアに出始めてから、裏へのボールの予測だったり、シュートストップもハイボールも、全体的にアベレージが上がっているので、去年と比べたら絶対に成長はしています」ときっぱり。憧れているという鈴木彩艶同様に、一度ビッグセーブが飛び出すと、もうその勢いは止まらない

ただ、前半戦は11試合で9失点と1試合平均の失点が1点を下回っていたが、後半戦は2試合で5失点を許しており、もちろんGKの責任だけではないことは重々承知しつつも、その数字に思うところがないはずはない。無失点勝利を狙う大泉のパフォーマンスから目が離せない。

流通経済大柏高校・大泉未来

鹿島ユースの1番を背負っているのは、3年生守護神の新垣祥大だ。昨季はU-17日本代表にも名前を連ねる1歳年下の大下幸誠が正GKの座を射止めてきたが、今季は大下が代表活動で不在となった間に、スタメンへ抜擢された第4節で完封勝利を収めると、以降も先発起用が続き、ハイパフォーマンスを発揮している。

成長の1つのきっかけは、百年構想リーグ開幕前後にトップチームのトレーニングへ参加していたこと。「早川(友基)選手を筆頭に他のGKの方たちのプレーもメッチャお手本になることが多くて、そのシーズン前の3か月間で急成長できたかなと思います」と本人も言い切っている。

一方で、新垣も後半戦は開幕からの2試合でともに2失点と、複数失点が続く結果を受けて、クリーンシートを誓っているはず。元砂やU-17日本代表のフランス遠征を控えている倉橋幸暉に不在の可能性があり、最終ラインの顔ぶれは不透明だが、それでも背番号1の“鹿島のキーパー”が最後方に控えている限り、鹿島ユースの守備はそう簡単に揺るがない。

鹿島アントラーズユース・新垣祥大

ポイント②【タイプの異なる2トップの絶妙なバランス】

流通経済大柏の2トップを組むのは、10得点を挙げている渡辺瞳也と、7得点を重ねてきた福田明史だ。基本的には渡辺が最前線にどっしりと構え、福田はその周囲を献身的に動き回るムービングタイプ。コンビとしての補完性も非常にバランスが取れている。

福田は渡辺の2得点に、渡辺も福田の2得点に、それぞれアシストで関与。さらに福田はダイヤモンド型の中盤の頂点に位置する平野万緑にも2つのアシストを記録しており、このトライアングルの良好な連携も、リーグ最多の38得点を誇るアタック面に大きな影響を及ぼしてきた。

実は前橋育英戦の敗戦後に、得点を奪えなかった渡辺と福田は、どちらも涙を流していた。「明史は『今日はすみませんでした』って泣いているぐらいなので、こういう気持ちの選手が何人いるのかって話なんですよ」と語っていたのは榎本雅大監督。その翌節は見事にゴールを陥れた、高い熱量を有している“流経2トップ”の爆発は、チームの勝利にとって必要不可欠だ。

流通経済大柏高校・福田明史

リーグ戦のここ3試合の先発メンバーを見ると、鹿島ユースの2トップには平島大悟と高木瑛人が並んでいる。こちらもストライカータイプの高木に、1.5列目の位置取りからゲームメイクにも加わる平島のプレーエリアは、棲み分けもきっちり。どちらもプレミアで6ゴールをマークしている。

鹿島ユースの最前線には、ここ3シーズンにわたって吉田湊海が君臨。今季も12得点を積み上げているものの、既にJ1のベンチに入り続けているだけに、今節も欠場が濃厚。今季のブレイク筆頭格として、ここまで6得点の石渡智也も後半戦はまだ出場がない中で、やはり平島と高木に得点へ関わる仕事が、より求められていることは間違いない。

序盤戦はケガで離脱していた平島も、コンディションは確実に上昇傾向にあり、常に高パフォーマンスを披露。また、高木はリーグ戦中断期間にトップの練習参加を経験したことで、ポストプレーも含めた力強さが増した印象も。今節も10番と13番の“鹿島の2トップ”が繰り広げる、ハイレベルな競演に注目したい。

鹿島アントラーズユース・平島大悟

ポイント③【中盤の主導権争い!ハイインテンシティの頂上対決!】

ダイヤモンド型を採用している流通経済大柏の中盤で、代えの利かない選手がアンカーを務めるカターレ富山内定の内田煌生。昨季のスタートはCチームだったという“努力の人”は、今シーズンのプレミア全試合にスタメン出場を続け、ピッチのど真ん中で攻守を逞しく司ってきた。

だが、『国際ユースサッカーin新潟』に臨むU-17日本代表に招集されたため、今節は欠場することに。内田が負傷交代した第7節の東京ヴェルディユース戦では、千葉友翔と加島宏樹がそれぞれアンカーに入っていたが、ここに誰を起用するかは指揮官の腕の見せ所。あるいはセンターバックながら、昨季の鹿島ユース戦でボランチを任されたメンディーサイモン友のアンカー起用も、可能性はあるかもしれない。

中盤はトレスボランチ気味の意味合いも色濃い中で、サイドハーフに要求されるのは攻守でのハードワーク。今季は右に千葉、左に加島が起用されることが多い中で、他にも古川蒼真や山本頼斗といった候補も控えており、4枚の顔ぶれはふたを開けてみないとわからないが、誰が出ても高強度のプレスと驚異的な切り替えの速さは、必ず担保されるに違いない。

流通経済大柏高校・千葉友翔

鹿島ユースのドイスボランチはまさに鉄板。ともにトップチーム昇格も発表された大貫琉偉と福岡勇和のコンビは、“熟年夫婦”のような味わいを醸し出している。それもそのはず。1年時から揃って試合に出続けてきただけに、前節までのプレミアを振り返っても、この2人が試合開始からボランチに並んだのは、実に42試合を数えている。

一方でサイドハーフも、前半戦の9試合は石渡智也と滝澤周生が左右に配される形に。第5節の東京Vユース戦と第9節の前橋育英戦では滝澤が右サイドバックに入ったため、それぞれ三好凌月と物井慈元が左サイドハーフを務めたが、ベースとしては2年生コンビがスタメンを張り続けてきた。

後半戦は石渡の欠場が続く中、右サイドハーフにはレフティの大島琉空が起用されているが、左足の正確なキックが攻撃にアクセントを加えており、新たなバリエーションがチームにプラスされた印象も。左サイドバックの岩土そら、右サイドバックの林が正確なクロスを上げられるだけに、両サイドハーフには得点力も求められている。

鹿島アントラーズユース・滝澤周生

前半戦の両者は第3節で対峙しており、その際にはホームチームの鹿島ユースが大貫、吉田、石渡のゴールで3-1と勝利を収めている。お互いに優勝を目指すうえでも、あるいは今シーズンを左右し得るようなキーゲーム。90分間が終わった後で、凱歌をあげるのは赤い龍か、はたまた赤い鹿か。激闘必至。プレミア最高レベルの果たし合いを見逃すな!

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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