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サッカー フットサル コラム 2018年12月12日

動きはじめたアーセナルの時間。エジルまで去るのか!?

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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冬の市場で動くのだろうか──。

いま、アーセナルは負傷者が続出している。スコドラン・ムスタフィ、ロブ・ホールディング、ロラン・コシェルニー、ナチョ・モンレアル、コンスタンティノス・マヴロパノスなど、DF陣は痛々しい。左膝前十字靭帯断裂のホールディングは全治6~9か月の重傷で、そけい部を痛めているマブロパノスは復帰時期が毎月のように先延ばしされている。ハムストリング痛のムスタフィは12月下旬まで加療が必要とされ、コシェルニーとモンレアルも無理できない年齢に差し掛かった。

ウナイ・エメリ監督が再編プランを進めていても不思議ではない状況だ。使えるセンターバックは、本稿執筆時点でソクラティス・パパスタスプーロスただひとり。グラニト・ジャカやモハメド・エルネニー、もしくはシュテファン・リヒトシュターでも当座はしのげるが、いずれもCBを本職とはしていない。最低でもひとりは、即戦力を確保したいところだ。

さて、メスト・エジルの問題も早急に解決しなくてはならない。エメリ監督が3-4-3を導入した後、戦力外といって差し支えない状況だ。トッテナム戦、マンチェスター・ユナイテッド戦、ハダースフィールド戦と3試合連続でベンチにも入れず、物議を醸している。

「スピード、フィジカルが重視される一戦だったため」「背中を痛めている」など、エジルが欠場した理由はいくつかあるが、やはりエメリ監督が求めるタイプではないのだろう。攻撃→守備への切り替えが鈍く、オフ・ザ・ボールの際は存在感が希薄になるエジルを、アーセナルの指揮官は重視していない。アレクサンデル・ラカゼット、ピエール=エリック・オーバメヤン、ヘンリク・ムヒタリアンなど、労を惜しまずにプレッシングできるタイプがお気に入りだ。

したがって、エジルの序列が急上昇するとは考えにくい。ベンチに入ることさえ難しくなるため、来年1月にアクションを起こす確率が高くなってきた。また、アーセナルもエジルを手放せば週給35万ポンド(約4900万円)が浮く。市場の相場は4000万ポンド(約56億円)前後だ。この額であれば即戦力のCBを獲得できる。双方の意見が合致する公算は決して小さくない。エジルのアーセナル脱出は絵空事ではなく、近未来に起こりうる現実と考えるべきだろう。

それにしても……。

エジルほどの名手が新体制発足後半年足らずで苦しい立場に追い込まれるとは、だれが予想しただろうか。ジャック・ウィルシャーがウェストハムに去り、アーロン・ラムジーは今シーズン限りで退団する。アルセーヌ・ヴェンゲル指揮下の《風景》は歴史の一部分になろうとしている。アーセナルの《時間》が、急速に動きはじめた。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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