人気ランキング
コラム一覧
復権か新王者誕生か!? ロードレースの新たな伝説がモントリオール市街地コースで生まれる|UCI世界選手権大会:プレビュー
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介昨年はルワンダ・キガリ開催だった世界選手権
終盤戦に差し掛かっている2026年のサイクルロードレースシーン。3つのグランツールが終わり、次なる大注目は世界王者を決める戦い、UCI世界選手権大会だ。
J SPORTS オンデマンド番組情報
-
ジロ・デ・イタリア編 Cycle*2026 クイズ!まるごとグランツール
配信日時 : 2026年9月18日(金)午後7:00 ~
-
個人タイムトライアル 女子エリート Cycle*2026 UCI世界選手権大会
配信日時 : 2026年9月20日(日)午後9:50 ~
-
個人タイムトライアル 男子エリート Cycle*2026 UCI世界選手権大会
配信日時 : 2026年9月20日(日)深夜1:35 ~
自転車好きコミュニティサイト(無料)のお知らせ
世界選個人TT3連覇中レムコ・エヴェネプール
今年の開催地はカナダ・モントリオール。同地では52年ぶりの開催となる今回、市街地を周回するコースで熱戦が展開される。そして、歴史に残るであろう好レースとなることは間違いなし。個人タイムトライアル、ロードレースそれぞれの見どころを押さえておきたい。
レムコが前人未到の4連覇にトライする個人タイムトライアル
大会初日、9月20日に男女エリートの個人タイムトライアルが行われる。ともにレース距離は39.2km。
男子タイムトライアルコース
アヴェニュー・デュ・パルクを出発しセント・ローレンス川沿いに出ると、イル・デ・スールやノートルダム島を占めるジル・ヴィルヌーブサーキットを通過。市街地へと戻って、パルク・ジャンヌ=マンスに設けられるフィニッシュへと向かう。最後の数キロは“王の山”ことモン・ロワイヤルの丘を上る。全体的には平坦基調だが、最終局面での上りをいかにこなすかでタイム差が生まれるのでは……との大方の予想だ。
男女ともに有力国の多くが最大出場枠となる2選手を送り込む(前回優勝国は特例で3選手のエントリーが可能)。特に男子は、レムコ・エヴェネプール(ベルギー)が前人未到の4連覇に挑戦する。高低の変化や市街地のテクニカルセクションは問題なくクリアすることだろう。あとは、当日のコンディション次第か。好調をキープして臨めば、驚異的なスピードで走破することも考えられる。
対抗馬としては、今大会はタイムトライアル種目に集中するフィリッポ・ガンナ(イタリア)と、ブエルタ・ア・エスパーニャのTTステージを勝ったシュテファン・キュング(スイス)が挙がる。ガンナが勝てば実に5年ぶり、キュングは初の王座を目指す。また、ロードレースとともに上位進出を目指すポール・セクサス(フランス)がどれだけの走りを見せるかも楽しみ。
女子は連覇を目指すマーレン・ロイサー(スイス)を軸に、デミ・フォレリング(オランダ)やゾーイ・バックステッド(イギリス)らが追う構図となりそうだ。
ロードレースは戦力揃える大国にデルトロが挑む
ロードレースは男子に先駆けて、9月26日に女子エリートが実施される。レース距離は180kmで、獲得標高は2502m。
モントリオール郊外のブロサールをスタート後、しばらくはワンウェイルート。セント・ローレンス川を渡って、東岸のモントリオール市街地に入ってからが“本番”といった趣きだ。13.4kmの周回コースをおおよそ8周半する間、カミリアン=ウード(登坂距離2.3km、平均勾配6.2%)、最大勾配11%のポリテクニーク、パルク・ジャンヌ=マンスへの緩やかな上りとをこなしていく。
ヴァリエールは地元開催で防衛できるのか?
丘陵系クラシックを得意とする選手や、レース展開次第ではクライマーにもチャンスがあるとみられている今回のロードコース。絶対的な優勝候補に名が挙がるのはデミ・フォレリング(オランダ)。毎年のように一番手と目されながら全選手からのマークに遭い、世界選手権では未勝利。今年こその思いで挑むことだろう。カシア・ニエウィアドマ(ポーランド)やエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)、パウラ・ブラジ(スペイン)あたりがフィレリングにストップをかける存在になる。前回大会で勝ったマグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ)も地元開催での女王防衛に意欲を高めている。
翌27日、大会の最終種目として催される男子エリート。女子同様にブロサールを出発し、ワンウェイの前半部をこなしたらモントリオール市街地サーキットへ。おおよそ12周半走ることになるが、周を追うごとに集団の人数が絞り込まれていくことは間違いない。レース距離はワンデーレースの中でも長距離の273.7km。獲得標高は3803mにのぼる。
男子ロードレースコース
展開としては、最大勢力の8選手を送り込むチームが主導権を握って進めることだろう。とりわけ強力なのはベルギーだ。史上初のTT・ロードの2冠を視野に入れるレムコを中心に、ワウト・ファンアールトでも勝負できる態勢をつくる。アシスト陣が2人のチームリーダーをどこで放つかが見もの。
国別対抗となる世界選手権
スーパーエースを確立している点では、オランダやフランスも同様。オランダはマチュー・ファンデルプールが3年ぶりの王座奪還へ。ベルギー勢の動きに合わせるか、みずから展開を切り拓いていくのか、その判断次第で流れは大きく変わる。セクサスは今大会と同コースで行われた前哨戦で2位。消耗戦になればなるほど強さを発揮するあたりは、これまでのレースで実証してきた。
戦力が整うイギリスは、トーマス・ピドコックが調子を合わせてきた。スペインは、ブエルタ・ア・エスパーニャ個人総合優勝が記憶に新しいエンリク・マスがメンバー入り。フアン・アユソとの共闘で勝機を見出す。イタリアは前哨戦で好調だったジュリオ・チッコーネで勝負する公算だ。
これらの大国を凌駕する勢いにあるのが、イサーク・デルトロ(メキシコ)。シーズンを通しての活躍もさることながら、前哨戦を勝ったことで期待値がさらに上昇。アシストが少ないことは、彼にはあまり関係がないと見て良いだろう。エースクラスの勝負になったところで、確実に加わってくるはず。
前回まで3連覇していたタデイ・ポガチャルをけがで欠くスロベニアがどんな立ち回りをするのかも気になる。プリモシュ・ログリッチがエースとなり、ブエルタでの活躍が光ったヤコブ・オムルゼルも控えるが、上位戦線に踏みとどまることができるだろうか。
なお、いずれの種目も、勝者には“世界王者の証”マイヨ・アルカンシエルが授与され、次回大会までのおおよそ1年間、純白に5色の虹があしらわれたスペシャルジャージを着用する。今大会では誰のもとへ、栄光の1枚がわたるだろうか。
文:福光 俊介
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
第17ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月9日 午後9:50〜
-
第20ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月12日 午後9:50〜
-
第21ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月13日 午後11:10〜
-
第18ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月10日 午後9:50〜
-
第19ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月11日 午後9:50〜
-
【ハイライト】第17ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月10日 午後3:00〜
-
【ハイライト】第19ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月12日 午後3:00〜
-
【ハイライト】第20ステージ Cycle*2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ
9月13日 午後1:00〜
J SPORTSで
サイクルロードレースを応援しよう!

