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【Cycle*2024 ミラノ~トリノ:レビュー】アルベルト・ベッティオルが30km独走で逃げ切り 最古のワンデーレース、ここに新たな神話が生まれる
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介J SPORTS サイクルロードレース【公式】 YouTubeチャンネル
【ハイライト】ミラノ〜トリノ|Cycle*2024
UAEチームエミレーツがペースアップ
UAEチームエミレーツが作るハイペースから爆発的なアタックを決めると、すぐに30秒ほどのリードを確保。得意の下りでさらに加速すると、その差は40秒まで開く。集団はボーラ・ハンスグローエの牽引に代わり、少しずつながらベッティオルとの差を詰めていく。最後の上り、コレレット・カステルヌオーヴォ(3.8km、3.9%)ではジャンルーカ・ブランビッラ(Q36.5プロサイクリングチーム)らが追撃を図ったことで、その差はさらに縮小。上り終える頃には20秒差まで縮まった。
逃げ続けるベッティオルの消耗は明らかだった。牽き続けるボーラ・ハンスグローエのペースが完全に上回っている。残り10kmを切って15秒だった差は、残り6kmで9秒に。
ところが、そこから差が縮まらなくなった。残り3kmでもタイム差は9秒。ボーラ・ハンスグローエが牽引役を使い切ると、残った集団メンバーがお見合いしてしまう。しびれを切らしたエイネルアウグスト・ルビオ(モビスター)がアタックし、これを数人がチェックするが、今度はそれらライダー間で牽制。ひたすら逃げるのみのベッティオルからすれば、一転して有利な状況となった。
「チームカーがかなり後ろにいたみたいで、無線からはノイズしか聞こえなかった。レースの流れを把握できていなかったけど、タイムトライアルのように走るだけだった。マルク・ヒルシあたりが追いついてくるかなと思っていたけど、彼らも苦しんでいたみたいだね」(ベッティオル)
残り1kmで集団からヤン・クリステン(UAEチームエミレーツ)が単独で追いかけたが、ベッティオルを捕らえるには距離が足りない。30kmにわたって逃げ続けたベッティオルは、最後の50mで勝利を確信。右こぶしを高らかに掲げてウイニングセレブレーションを決めた。
「調子自体は悪くなかったので、ティレーノ~アドリアティコを終えての脚の具合を確かめて、ミラノ~サンレモへと向かいたいと考えていた。今日のレースで自分がどの位置にいるかを把握できるとは思っていたけど、まさか勝つとはね」(ベッティオル)
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