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サイクル ロードレース コラム 2023年4月11日

【Cycle*2023 パリ〜ルーベ :レビュー】強いだけでは勝つことができない「北の地獄」、一切の不運を拒絶したマチュー・ファンデルプールが初戴冠

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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パリ〜ルーベ

パリ〜ルーベ表彰台 優勝マチュー・ファンデルプール、2位ヤスペル・フィリプセン、3位ワウト・ファンアールト

これがパリ〜ルーベ。ただ強いだけでは十分ではない。「北の地獄」を真っ先に抜け出し、天国にたどり着くためには、運を味方につけなければならない。2023年の春、この明白にして永遠の真実を、我々は改めて痛感させられた。間違いなく最強の攻撃性を発揮し、なにより一切の不運を拒絶したマチュー・ファンデルプールが、1日の終わりに大きな栄光を手に入れた!

「レース前から繰り返し言っていたように、パリ〜ルーベでは、脚もチャンスも必要だ。そして、今日の僕は、2つとも持っていた」(ファンデルプール)

気持ちよく晴れた復活祭の日曜日、暖かな南風が勇者たちの背中を押した。全長256.6kmの「クラシックの女王」を、その通算54.5kmの石畳路を、プロトンは史上最速46.841kmで駆け抜けた。

とりわけアスファルトの道路を北上する序盤戦で、時速は51kmを軽々超えた。アタック合戦は延々1時間半以上も繰り返された。走行距離が83kmに至るころ、ようやく4人の小さな逃げが許される。全部で29ある石畳セクターの入口までは、すでに14kmほどに迫っていた。

「まるでジュニアのレースみたいだった。信じられないよね。スタートからフィニッシュまで、誰もが全力で走り続けたんだから。クレイジーだったけど、僕にとっては悪くはなかった。だってレースがハードになればなるほど、僕に有利になる」(ファンデルプール)

超がつくほどのハイスピードのまま、プロトンはパヴェへと突っ込んだ。普段は自転車ではなく……トラクターのみが行き交う荒れた北フランスの農道は、容赦なく選手や自転車を痛めつけた。最初のセクター(第29セクター)で早くも、元フランドル覇者のカスパー・アスグリーンがパンクの犠牲に。続くセクターでは泥が集団落車を引き起こす。今シーズンを最後に第一線から退く予定の元ルーベ王者ペーター・サガンも、地面に投げ出され、脳震盪の疑いで即時リタイア。さらには第27セクター突入前のポジション取り真っ最中に、最前列につけていたイネオス・グレナディアーズ2人が転倒し、後方の数人を巻き込んだことも。

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