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【Cycle*2023 パリ〜ルーベ :レビュー】強いだけでは勝つことができない「北の地獄」、一切の不運を拒絶したマチュー・ファンデルプールが初戴冠
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか勝負を仕掛け続けたファンデルプール
「なんと言ったらいいのかわからない。ルーベはずっと勝ちたいと願ってきたレースで、それを僕は成功させた。信じられない。しかもサンレモと同じく独走勝利。心からこの快挙を味わいたい」(ファンデルプール)
ファンデルプールは同一年にサンレモ&ルーベを制覇した史上4人目のチャンピオンとなり、またツール・デ・フランドル(2勝)、ミラノ〜サンレモに次ぐ、3種類目のモニュメントを手に入れた。1週前に3種類目を手にしたばかりとタデイ・ポガチャルと、つまり現役最多で並んだ。残すモニュメントはリエージュ〜バストーニュ〜リエージュとイル・ロンバルディアで、それぞれ参加1回ずつで最高位6位と10位。一方のポガチャルはサンレモ最高4位で、ルーベは未体験。
ちなみにパリ〜ルーベは「好きではないけど、勝ちたいレース」だった。祖父レイモン・プリドールは最高5位で、父のアデリ・ファンデルプールは最高3位だから、一家に初めての石畳トロフィーを持ち帰ったことになる。
パンクによるホイール交換後、マチュー以外のライバルたちと合流したファンアールトは、最後まで戦い抜いた。1度目の加速でガンナとキュングを蹴落とし、2度目の加速で、ピーダスンも突き放した。ただフィリプセンだけはどうしても振り払えなかった。しかもシャンゼリゼの大集団スプリントを制したことのある俊足2人の一騎打ちは、2022年覇者フィリプセンに軍配が上がった。ファンアールトは昨年の2位に続き、今年は3位で満足するしかなかった。
またフィリプセンが2位に食い込んだことで、アルペシン・ドゥクーニンクのワンツーフィニッシュが実現した。2019年にドゥクーニンク・クイックステップ(元スーダル・クイックステップ)が表彰台に2人(1位と3位)を送り込んでいるが、同一チームが上位2席を独占するのは2001年大会以来の快挙だった。
「最高のクラシックシーズンを過ごしてきた。毎回、走るたびに、夢が叶った。信じられないよ。今夜はお祝いだね。だって僕らは1日中凄まじい仕事を成し遂げて、フィリプセンと一緒にワンツーフィニッシュを果たしたんだから。こんなことは、もしかしたら、もう2度と訪れないかもしれない」(ファンデルプール)
文:宮本あさか
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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