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【Cycle*2023 パリ〜ルーベ :レビュー】強いだけでは勝つことができない「北の地獄」、一切の不運を拒絶したマチュー・ファンデルプールが初戴冠
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか荒れた石畳のアランベール
「セクターの最終盤で、不運にもパンクした。前に戻ろうと努力はしたけれど、もはや遠すぎた。間違いなく、そこからレースの流れが変わった」(ラポルト)
ユンボとワウトにとって不幸だったのは、ラポルトの消えた集団に、危険人物が次々と追いついてきたこと。ツール・デ・フランドルで驚異的な持久力を見せたマッズ・ピーダスンがブリッジを成功させ、サンレモでクラシックを走れる脚を証明したフィリッポ・ガンナが数人引き連れて合流した。それも序盤からの逃げも吸収し、13人に膨れ上がった集団には、ヤスペル・フィリプセンとジャンニ・フェルメールスという……マチューの同僚2人が潜り込んでいた!
「難しい状況だった。クリストフの不運は、僕らチームにとっての不幸だった。先頭集団ではアルペシン・ドゥクーニンクがはるかに優勢になったから、僕はできるだけ集団後方に留まったし、チームも賢く動こうと努力した。全然うまくはいかなかったけどね」(ファンアールト)
後方集団に一旦戻ったラポルトは、1週間前にも献身的な仕事をしたナータン・ファンホーイドンクと共に、改めて追走を仕掛けた。すでに1分50秒もの差が開いていた。しかも3月上旬のティレーノ〜アドリアティコや4日前のスヘルデプライスで、マチューのアシストを勝利に結びつけたフィリプセンや、昨秋やはりマチューの後方支援を存分に受け、史上初のグラベル世界チャンピオンに輝いたフェルメールスが、ファンデルプールの側で献身的な仕事を続けていた。ユンボ2人組に追いつかれまいと、他の選手たちも積極的に先頭交替に加わった。
前に追いつく可能性が極めて少ないことは、嫌と言うほど承知していたはずだ。もはやユンボの2人に出来ることは、いわゆる「援護射撃」しか残されていなかった。ラポルト曰く「前にいるワウトがあまり体力を使わずに済むように、後方から少しプレッシャーをかけた」。
それでも第12セクターにたどり着く頃には、約50秒差にまで追い詰めた。ただし、そのタイミングで、マチューが加速を切る。ワウトは自ら穴を埋めざるをえなかった。そして、この誘導作戦をきっかけに、再びタイムは広がっていく。
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