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【Cycle*2022 ブエルタ・ア・エスパーニャ レースレポート:第20ステージ】カラパスがステージ3勝目。エヴェネプールが迎えた「最も美しい日」
サイクルロードレースレポート by 滝沢 佳奈子「戦いの準備はできていると感じている。もちろん、常に緊張はしているよ。他のステージと同じようなステージだけど、本当に最後のステージなので特別感があって、普段より少しテンションが上がっているかな。でも、脚は同じはずだから、自分もチームもベストを尽くしたい。人生で一番大切な日なので、いろいろな感情を体で感じている。グランツールでの勝利まであと1日というところで、前日よりも夢と確信が持てるようになった」(レムコ・エヴェネプール)
いきなり1級山岳へ臨むコースプロフィールともあり、スタートから逃げ切り勝利のため、山岳賞のため、さらには総合勢の前待ちのための要員が入り乱れてアタック合戦を繰り広げた。リアルスタートを切ってから10kmほどでロバート・スタナードやクレマン・シャンプッサンなど7名の選手たちが抜け出すと、集団は横いっぱいに広がり、ペースダウン。クイックステップ・アルファヴィニル チームは彼らを逃そうとし、タイム差を広げ始めた。
先頭と集団のタイム差が3分前後まで開いた頃、モビスターチームが集団を牽引し始めた。しかしまだ逃げに加わって山岳ポイントを上乗せしたいカラパスらを中心として、集団は活性化し続けている。スピードを上げた状態でまず最初の1級山岳、プエルト・デ・ナバセラダへと突入した。10.3km、平均勾配6.8%の上りだ。
集団のスピードが上がったことにより、7名の逃げグループとのタイム差も1分30秒ほどにまで縮まる。集団はリーダーチームのクイックステップ・アルファヴィニル チームがコントロールを始めたが、まだまだアタックは止まない。
実績を持つ実力者たちを含むあらゆるメンバーが顔を覗かせる中、この最初の山岳で最初のピンチを迎えたのは、イネオス・グレナディアーズの若手、カルロス・ロドリゲスだった。第18ステージの落車の影響で前日に総合順位を一つ落とし、5位となったロドリゲスだったが、スタート前に、「今日は昨日よりもクラッシュを感じていると思うけど、自転車に乗り始めれば、痛みも腫れも消えてうまくいくはず」と話していた。しかし、ペースの上がった集団についていくことができず、ドロップしてしまう。アシスト陣が下がり、タイム差を最小限に抑えようとロドリゲスをサポートする。
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