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【ツール・ド・フランス2022 レースレポート:第20ステージ】ヴィンゲゴーが総合優勝を手中に! “あの日”を知るワウトがマイヨ・ジョーヌを出迎え涙「ツール・ド・フランスを勝つことは、これほどまでに特別なのか!」
ツール・ド・フランス by 福光 俊介今大会、タデイ・ポガチャルを献身的に支えたミッケル・ビョーグ(UAEチームエミレーツ)も、ここぞとばかりに自分の走りに徹した。終盤に急坂が待ち受けるコースを50分台で走破。これが基準タイムとなった。
個人TT世界王者、フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)もこのステージに賭けていた1人だ。大会初日でのマイヨ・ジョーヌ着用を目指すと公言し初のツールに乗り込んだけど、そこでの結果は残せなかった。“トップガンナ”の存在感を示すべく、序盤から攻める。3つある途中計測すべてで暫定トップの数字を出して、フィニッシュでは48分41秒。主催者の予想優勝タイムが49分台だったので、それを上回る好タイム。こうなってくると、ステージ優勝争いはかなりの高水準になるものと想像がついた。
個人総合上位陣が出発するまでの間には、前日に今大会初のフランス人勝者となったクリストフ・ラポルト(ユンボ・ヴィスマ)や、今季限りでの引退を発表しこれが最後のツールになるフィリップ・ジルベール(ロット・スーダル)もコースへ。さすがに彼らはこのステージで“本気”にはならなかったけど、沿道のファンからの歓迎を受けながら、40.7kmの道のりを走り抜いた。2人とも、本番は次のステージだ。彼らには、シャンゼリゼでエーススプリンターを前線へと放つ大事な役目があるのだ。
しばしガンナがホットシートを温めたが、流れを一変させたのはやはりこの男だった。何から何まですべてハイクオリティの男、ワウト。いまや誰もが知る通り、タイムトライアルにも強いから、ステージ結果は彼次第との向きが戦前から強かった。10.4km地点に置かれた第1計測からガンナを上回ると、22.1km地点の第2計測、32.6km地点の第3計測と、いずれもトップタイムを20秒ほど縮める。最終盤の登坂区間も重たいギアでグイグイと上ってみせると、フィニッシュタイムは47分59秒。平均スピード50.893kmで走り抜き、この段階で文句なしのトップに立った。
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