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【ツール・ド・フランス2022 レースレポート:第15ステージ】ライバルも脱帽の勇気と勝負勘 ツールで初めてのステージ優勝飾ったフィリプセン「チームとともにこの瞬間を迎えられたことが最高にうれしい」
ツール・ド・フランス by 福光 俊介この3人が横一線に並んでフィニッシュへと飛び込んだ。接触しそうになるほどの近距離で三者が競り合った。よく見れば、フィリプセンが2人にバイク半分の差をつけて一番にフィニッシュラインを通過している。念願のツール初勝利だ。
「何度もトライしてきて、やっとこの日を迎えられたよ! ツール・ド・フランスでいつ勝てるのかずっと考えてきたからね。チームとともにこの瞬間を迎えられたことが最高にうれしいよ。僕はそれが可能だと思っていたし、あとは適切な瞬間と機会にめぐり合うだけだった。今日がまさにその日だったよ!」(フィリプセン)
この数年ですっかりトップスプリンターの一員になったフィリプセン。意外にもこれがツールで初めてのステージ優勝だけど、ライバルも脱帽の勝ち方だったよう。ワウトが解説する。
「最後の左コーナーの内側を突くなんてすごい勇気のいることだよ。僕の視界に入ってきたときに驚いたんだ。あれができるのはベストなタイミングを計ることのできるライダーだけだよ。あの時点で僕は負けていたんだ」(ワウト・ファンアールト)
第3ステージ以来となったスプリントによる優勝争い。例年と比較してスプリンターのチャンスが少ない中でレースをモノにするには、つまるところ並外れた勇気と勘が必要であるということだ。
ちなみに、昨年この街でマーク・カヴェンディッシュの勝利をお膳立てして、自身も2位に入ったミケル・モルコフ(クイックステップ・アルファヴィニル)は、熱中症の影響で200kmをソロライド。結局タイムアウトに終わり、前回と今回とで天国と地獄を味わうことになった。
「とても悲しいよ。このレースから離れないといけないなんてね。でも、クリスティアン・プリュドム(大会ディレクター)が言ってくれたんだ。“君は勇敢だった”ってね。それで十分救われたよ」(ミケル・モルコフ)
暑さもあり、クラッシュもあり...で、ただの移動ステージとはいかなかったけれど、ヴィンゲゴーはマイヨ・ジョーヌのキープに成功。個人総合トップで第3週へ向かうことが決まった。チームメート2人が大会を去ったことで、ユンボ・ヴィスマはタデイ・ポガチャル擁するUAEチームエミレーツと同数の6人で大会最終週に挑むこととなる。
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