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【ボルタ・ア・カタルーニャ 第2ステージ:レビュー】馴染みのコースで強さと勘が冴えたローハン・デニス「再び勝てる日が来ると信じていた」
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介ローハン・デニスが一番時計を記録
ワールドツアーきっての山岳ステージレースも、近年のロードレースのトレンドを押さえて、1週間の戦いを構成する重要な要素にする。この大会が個人タイムトライアルを採用するのは2010年以来。そのときはプロローグとして3.6kmの短距離TTとして行っており、スペシャリスト向けのタイムトライアルステージとしては1998年までさかのぼる。
グランツールに限らず、トップレベルのステージレースはこれまで以上に総合力が問われるようになってきている。平坦・山岳・タイムトライアル、これらをいかにバランスよく、それでいて強さを発揮できるか。どれか1つだけ秀でていても総合でトップに立つことは難しい。特に、山岳とタイムトライアルで常に上位進出できる走力があるかどうかが、ステージレーサーとしての大事な資質になる。
今年のボルタ・ア・カタルーニャは、まさにその“資質”が試される機会だ。かつてはピュアクライマーが主役だった大会は、18.5kmの個人タイムトライアルが採り入れられたことで、総合系ライダーたちにとってチャレンジングな戦いになった。
1992年バルセロナ五輪でボート競技会場になったバニョラス湖をめぐるコースは、全体的には平坦基調のセッティング。ポイントは起伏よりも、市街地に入ってからの連続コーナー。スピードと合わせて、バイクテクニックも求められた。
そんなレースは、前世界王者の復活アピールの場となった。2018年と2019年にこの種目でマイヨアルカンシエルを獲ったローハン・デニスが一番時計を記録。昨年のイネオス加入以降、引き立て役に回ることの多かった男が久しぶりに勝利の美酒を味わった。
「勝ててホッとしている。ここまで長い道のりだったよ、何せ2019年の世界選手権以来の勝利だからね。このところはサポート役に回ることが多かったけれど、個人的には再び勝てる日が来ると信じていた。まぁ、いざ勝ってみたら驚きでいっぱいなんだけどね」(ローハン・デニス)
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