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サイクル ロードレース コラム 2020年10月23日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第3ステージ】あらゆる犠牲と努力が報われる涙の1勝。ダニエル・マーティン「今日は絶対に勝ちたかった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ドーフィネの第2ステージで落車し、仙骨を骨折したせいで、ツールでは苦しい3週間を過ごしてきた。2年前は双子の出産に立ち会うためブエルタを途中リタイアしたが、今年後半は家族と会えない時間のほうが長かった。新型コロナウイルス禍でどこのチームも経営難にあえぐ中、イスラエル・スタートアップネーションは給料を一切カットせずに選手たちを支えてくれた。あらゆる感情がごちゃまぜになり、ついには涙となって吹き出した。あらゆる犠牲と努力は、この1勝で報われた。

赤いジャージは巧みに2位に滑り込み、青玉カラパスは3位につけた。すなわち3日連続で、まったく同じ3人が、フィニッシュラインへ向けスプリントを争ったことになる。初日はプリモシュ・ログリッチ、リシャル・カラパス、ダニエル・マーティンの順で、2日目は2番目と3番目が入れ替わった。また3人の総合順位に変わりはないが、総合2位マーティンは前日よりも4秒マイヨ・ロホに近づき(5秒差)、3位カラパスは2秒遠ざかった(13秒差)。

ラスト300mまで同一線上にいたはずのエンリク・マスは、爆発力不足で9秒を失った。ほぼ1日中チームを働かせながらも、ヒュー・カーシーは12秒を落とした。ただしチャベスが総合4位から8位へと陥落したため、総合順位はそれぞれ4位32秒差と5位38秒差へとひとつずつ上げた。総合1分以内は総合6位・44秒差のセップ・クスまで。7位フェリックス・グロスチャートナー以下は、大会3日目にして、早くも総合で1分17秒以上の遅れを喫している。

この日の朝、マテイ・モホリッチとティボー・ピノが大会から去った。前者は肩甲骨の複合骨折で、後者はツール第1ステージの落車で痛めた背中がいまだ完全ではなく、いずれも2020シーズンを予定より早めに切り上げた。ドーフィネの最終日前日の落車から、すべての歯車が狂ってしまった……と語る30歳ピノにとっては、グランツール参戦14回で7回目のリタイアとなった。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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