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勝利を喜び合う東海大付属福岡の選手たち
夏のインターハイで初のベスト4進出を果たした東海大付属福岡だが、大会4連覇を目指す桜花学園との3回戦は劣勢が予想された。しかし、厳しいディフェンスでお互いの強みを消し合うロースコアの展開となった試合は、最大得点差が8点という僅差の攻防に突入すると、最後の最後に衝撃的な結末が待ち構えていた。
2点を追う4Q残り53.1秒、桜花学園は東海大付属福岡のファール・アミナタへのマッチアップで奮闘していた福王伶奈が、田中こころのアタックから合わせてレイアップでフィニッシュ。バスケット・カウントでもらったフリースローもしっかり決め、61対60と逆転に成功する。直後のディフェンスで東海大付属福岡を止めると、残り9.9秒で横山智那美がドライブからフリースローをもらい、着実に2本決めて3点差とした。
インサイドの核であるファールがファウルアウトになった直後、東海大付属福岡の宮崎優介コーチは、フリースロー中に司令塔の伊良部由明にオフェンスの指示を与え、2つ残っていたタイムアウトを取らない判断を下す。理由は次のとおりである。
「ハーフ(コート)からセットすると、相手がしっかりピックアップして強度の高いディフェンスで守ってくると思ったんです。敢えて取らずに流れの中で持っていくということで、フリースローの段階で伊良部に指示を出していました」
インバウンドパスをもらった伊良部は、左ウイングに向かってボールをプッシュすると、左コーナーから動き出した境さくらへハンドオフ。ボールをもらった境が躊躇することなく3Pショットを放つと、ボールはネットに吸い込まれて同点。ショットにコンテストした横山のファウルがコールされてのバスケットカウントで、残り3.3秒で東海大付属福岡は逆転のチャンスを得た。宮崎コーチは境のビッグショットに繋がったプレーをこのように振り返る。
「1試合を通してハンドオフのプレーが少なかったので、チャンスがあるんじゃないかなと思ったんですね。本来ならあそこでタイムアウトはあると思いますが、相手の裏を突くようなプレーをできたんじゃないかと…」
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