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バスケット ボール コラム 2020年10月20日

全文公開!Bリーガー独占インタビュー:ジョシュ・ホーキンソン(信州ブレイブウォリアーズ #24)

B.LEAGUEコラム by 青木 崇
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ジョシュ・ホーキンソン(信州ブレイブウォリアーズ #24)

B1に昇格した今シーズン、信州ブレイブウォリアーズが苦しい戦いを強いられている中で、ジョシュ・ホーキンソンの奮闘は称賛に値する。リバウンドが非常に強く、インサイドでも3Pでも得点できるビッグマンは、ワシントン・ステイト大での4年間で学位と修士号を取得し、パック12カンファレンスのスカラー・アスリート・オブ・ザ・イヤー(最も学業優秀なアスリート)に選出されたという賢さも持っている。日本でのプロ生活も3年目を迎え、初めてのB1という舞台でも質の高いパフォーマンスを発揮しているホーキンソンが、10月16日の午後にZoomでのインタビューに答えてくれた。

Q 長野での生活はいかがですか? 故郷のシアトルとは違うという気がしますが…。
「ちょっと違うかもしれません。シアトルのほうが大きな都市だから。でも、周りに山があり、美しいアウトドアがあるというところは似ていますね」

Q 外国籍のチームメイトが2人いない中での戦いは非常にキツかったでしょうし、チームとしてスロースタートを切ることになりました。秋田ノーザンハピネッツとの2戦目以降の戦う姿勢はある程度納得していますか?
「経験のレベルという点、ゲームを想定して練習しなければならないと(勝久マイケル)コーチは常に強調しているのですが、実際に対戦してみないとわからないものです。普段の生活でも会ってみなければわからないので、(秋田に大敗した)最初の試合では経験不足というものが出てしまったと思います。2戦目はどんなものかがわかっていたし、しっかり準備ができていたけど、最初からそれができているべきでした」

Q 昨シーズンまではファイティングイーグルス名古屋でプレーしていましたが、B1とB2の間にある最も大きな違いは何だと思いますか?
「フィジカルの部分です。個々の選手がより大きく、より強靭だと思います。B2にもいい選手はたくさんいると思いますが、ポジションごとのサイズと身長に差がありますね」

Q とてもハードに、そして賢く、ファンダメンタルを上手に使ってプレーしていますが、リバウンドは間違いなく強みだと思います。ワシントン・ステイト大時代には3シーズン連続で10本以上の平均、リバウンドの総数とダブルダブルでチーム史上最多の記録を持っています。たくさんのリバウンドを奪ううえでのカギは何だと思っていますか?
「今は自分が唯一のビッグマンだし、奪わなければならない状況です。とはいえ、リバウンド力に対しては誇りを持っていますし、奪おうとしない選手もかなりいると思っています。大学時代はコーチから『ガードにお前のリバウンドを絶対奪われるな!彼らは得点やアシストを記録するだろうけど、ディフェンスでもオフェンスでもリバウンドはコントロールできるはずだ』と言われていました」

Q リバウンド以外の強みは?
「インサイドでもアウトサイドでもプレーできることです。最初の2試合は唯一のビッグマンということあり、センターとしてインサイドにいなければならない状況でしたので、アウトサイドに出ることがほとんどありませんでした。センターとして40分間試合に出続けて、自分よりもフィジカルが強い相手のビッグマンたちと激しく戦い続けられたことは、彼らからの尊敬を得るに値するものだったと思います」

Q ご両親は賢いことに加え、大学卒業後にプロとしてプレーしていた経歴を持っています。人間として、バスケットボール選手として成長していく過程で、ご両親の存在はどんな意味がありましたか?
「バスケットボールはずっと自分の血液のようなものです。両親は大学とプロでプレーしましたし、父はプロ選手から引退した後に大学のコーチになりました。自分の周りには常にバスケットボールがあり、母が自分にとって最初のコーチであり、父が成長の過程でいろいろ教えてくれました。3歳か4歳の時からバスケットボールをし始め、『Ball』は自分が話した最初の言葉でした」

ジョシュ・ホーキンソン(信州ブレイブウォリアーズ #24)

Q 大学では3年で学位、次の1年でビジネスの修士号を取得しました(大学院卒業)。それを成し遂げるというのは本当にすごいことなのですが、勉強とバスケットボールを両立するうえで、時間をどう有効活用したのですか?
「大きかったのは、夏休みの期間でも大学のキャンパスにいたことです。2つある通常の学期だけでなく、みんなが休暇をとっている間にサマースクールで授業を受けながらバスケットボールもしていました。そうしたことでより多くの単位を得られましたし、他の学生たちが実家に帰省している間も、自分は大学に残って授業に出席し、勉強をしていました。秋になってからさらに授業を受け、(バスケットボールのシーズンが終わった)春から夏にという感じです。2年生の時に単位を計算したら、3年で学位を取れるとわかってから挑戦しようと思ったわけです。3年生になる前、卒業するためには夏に23単位を得られる授業を取る必要があるとわかりました。夏だけで23単位、それも普通ならば10~12週間のところを6週間で獲得するというのは本当に大変。8つの授業を受けながらバスケットボールをやるというのはとてもキツかったですけど、両親からタイム・マネージメントのスキルを教わりました。バスケットボールも大事ですけど、学業は常に最優先です。それをやり遂げようという思いで頑張ってきました。3年で学位を取れれば4年目に修士課程を(スカラシップのお陰で)無料で受けられるので、それを最大限生かそうと思いました」

★真横にいた栗野譲アシスタントコーチ(アメリカの大学で修士号を取得済)は、「1つの学期で18単位を取ることだってかなり大変なこと」と感銘していました。

Q プロになったのが3年前ということもあり、まだまだ選手としてのキャリアは続くと思いますが、修士号取得していることからすれば、将来自分で何かビジネスをやりたいというプランをお持ちでしょうか?
「私の父が世界で最高のビジネスをしています。30年くらい前から自分で始めたのですが、バスケットボール・トラベラーズという会社で大学のチームが海外遠征することや、彼らのために試合やイベントを企画すること、シーズン中のトーナメント開催、最も大きいのがバージン諸島で行われるもので、自分も4年生の時に出場しました。NCAAのチームは4年に1度海外に遠征できるので、父の会社がディビジョン1の男女合わせて約40チームの世話をしてきました。ユニバーシアードのアメリカ代表もそうです。個人的な意見ですけど、父は最高の仕事をしていると思います。いろいろなところへ旅をしながら、バスケットボールとも関わっているからです。バスケットボール選手としてのキャリアが終わったら、そこで働けたらと思っています」

Q 最後に、今シーズンの信州ブレイブウォリアーズに何をもたらしたいと思いますか?
「エナジーとハードにプレーし続け、どの試合も強いスタートを切ることです。自分たちにとって重要なことは、試合開始から自分たちのペースに持ち込むこと。それができた2試合は互角に戦えていますし、最後にフィニッシュして勝つかというところだけです。ディフェンスで後ろにいる自分は常に声を出し、チームメイトとコミュニケーションを図り、ハドルでちょっとしたことを伝えることを心がけるつもりです」

文:青木 崇

【Bリーガーインタビュー】

信州ブレイブウォリアーズ 24番/C/PF ジョシュ・ホーキンソン(取材日:2020年10月16日)

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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