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野球 コラム 2025年3月31日

吉田正尚、AIが予測する2025年シーズン成績:チーム事情もあり予測が難しいシーズン

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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吉田正尚(レッドソックス)

昨シーズンに続き、今シーズンも『Opta』のAIによる成績予測を掲載する。第13回は
吉田正尚レッドソックス)だ。

吉田正尚にとって、チーム内での相対的な守備力の低さから、完全に専任の指名打者となった2024年シーズンは、出場試合がデビューイヤーだった前年の140試合から108試合に減少する悔しい1年となった。稀代のコンタクトヒッターによるそんなメジャー2年目の主なスタッツは以下の通りである。

421打席 378打数 106安打 157塁打
75単打 21二塁打 0三塁打 10本塁打
45得点 56打点 2盗塁 27四球 52三振 14死球
打率.280/出塁率.349/長打率.415 OPS .764

パワーヒッターがひしめくMLBの指名打者にあって、この数字はかなり迫力に欠ける感は否めないが、その主な原因は対左投手の成績にある。以下は、2024年の吉田による対右投手と対左投手の主な打撃成績の比較である。

◆対右投手
284打数88安打 8本塁打42打点
打率.310/出塁率.374/長打率.458 OPS .832

◆対左投手
94打数18安打 2本塁打14打点
打率.191/出塁率.278/長打率.287 OPS .565

左投手との対戦では、打率はもとより、長打率が著しく低く、この辺が昨季の出番を少なくした要因だったと言えるだろう。2024年のスタッツを見ても、三振率は.124とリーグ屈指の低さ(規定打席に達していたと仮定すると昨季MLB全体で6位相当)。

また、スタットキャストによる昨季のパーセンタイルランキングでも、三振率でメジャー9位、空振り率でメジャー12位と、依然として高いコンタクト能力は維持しているだけに、左投手に対してより質の高い打球を数多く飛ばすことが、5年契約の3年目を迎える今季の吉田にとって鍵となるだろう。

では、そんな吉田の2025年シーズンについて、AIはどのような見通しを持っているのだろうか。

488.73打席 443.82打数 120.63安打 180.41塁打
83.32単打 25.08二塁打 1.99三塁打 10.24本塁打
54.53得点 57.84打点 2.87盗塁 33.76四球 75.65三振 7.71死球
打率.272/出塁率.332/長打率.406 OPS .738

AIの出した答えは出番増加、である。予測では吉田は今季、2年ぶりの規定打席到達こそ惜しくも逃すも、それに13回ほど足りないだけ打席に立つことになっている。昨季と1試合あたりの平均打席数が変わらないと仮定すると、吉田は2025年のレギュラーシーズンで125試合前後に出場することになる。

それでは、苦手の左投手を克服するのかと思って打撃成績を見ると、どうやらそういうことではないらしく、数字は全体的に昨季よりスケールダウンしている。AIよ、大丈夫か?何か辻褄が合っていないのではないか。

また、吉田は昨年10月に受けた右肩関節唇修復手術のリハビリを続けるため、開幕を10日間の負傷者リスト入りで迎えており、さらに指名打者にはラファエル・ディバースが起用されているが、AIはこれをどう考えているのか謎は深まる。

ちなみにデータサイト『FanGraphs』では、吉田がマイナーで開幕を迎えることが決まる前の予想で、吉田を「対右投手の指名打者」という立ち位置にしており、同サイトの採用する『Steamer』予測では、出場試合数は92と、それに見合った数字になっている。なお、『Steamer』予測に基づく吉田の主な打撃のスタッツは以下の通り。

384打席 345打数
97安打 19二塁打 1三塁打 10本塁打 45打点
打率.282/出塁率.348/長打率.433 OPS 781

打率や長打率、そしてOPSがデビューイヤーの水準に戻る予測となっているが、これは恐らく出番減により、左投手と対戦する割合が減ると読んでいるからであろう。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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