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野球 コラム 2021年11月25日

ボンズ / クレメンス / A−ロッド / ビッグパピ 、コンプラで総倒れ?2022年米野球殿堂入り投票

MLB nation by 豊浦 彰太郎
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そう、今回の投票においては、実績だけならキラ星のようなスーパースターが名を連ねるが、その多くは選出の要素の一つであるIntegrityという点では大いに議論の余地があるのだ。

殿堂入り投票は投票権を持つ記者による最大10名連記で、選出には75%以上の得票率が必要だが、ボンズ、クレメンスは、ここ5年50〜60%強で足踏みが続いている。ソーサに至っては、最高だった前回も17.0%でしかない。

最多勝利2回に加えポストシーズンでの大活躍で球史に名を残すカート・シリングは、前々回70%台に乗せ(70.0%)、次回の選出がほぼ確実視されながら、前回は71.1%にとどまった。彼の場合、度重なる極右的、差別的な言動が問題視されている。

ボンズ、クレメンス、シリング、ソーサとも、今回が、被投票資格を保持できる最終の10年目の挑戦となるが、見通しは厳しい。

アクロバティックな遊撃守備で人気を博したオマー・ビスケイルの場合は、暴行が足を引っ張った。3回目の前々回に52.6%を獲得し、その後に大きな期待を抱かせたが、前回は投票締め切り間際にDVがスッパ抜かれ、それが影響したか49.1%に後退した。今年の夏、そこに追い討ちをかけるように、マイナーリーグ監督だった2019年の球団バットボーイへの性的虐待も明らかになった。

もちろん、クリーン(だと思われる)な有力候補者も少なくない。前回からの繰越組では、通算316本塁打&三塁手としてゴールドグラブ8度のスコット・ローレン(前回52.9%)、歴代4位の422セーブを誇るビリー・ワグナー(同46.4%)、今回の新規では2007年MVPの名遊撃手ジミー・ロリンズ、通算377セーブが歴代8位のジョー・ネイサンらだ。彼らは将来的には選出される可能性は十分あるが、今回いきなりはチト無理そうだ。

投票は、12月31日に締め切られ来年1月25日に結果が発表されるが、2年連続選出なし、は大いにあり得るシナリオだ。

文:豊浦彰太郎

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豊浦 彰太郎

1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]

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