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野球 コラム 2021年8月12日

【横浜好き】アピールできた選手も多かったエキシビジョンマッチ「週刊ベイスターズいいとこどり」8月2日~9日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

侍ジャパンが東京五輪で悲願の金メダルを獲得。なんだかんだで盛り上がったオリンピックが終わり、すぐに夏の甲子園大会が開幕。プロ野球も連日、エキシビジョンマッチで後半戦に向けて調整する選手、アピールする選手が見られました。8月2日~9日までの『週刊ベイスターズいいとこどり』、今回もいきましょう。

まずは前回同様に、東京五輪でのベイスターズ選手の動向から。ベイスターズで今回唯一の侍戦士、山崎康晃は準々決勝のアメリカ戦に5番手として登板。同点の8回を内野ゴロ3つの三者凡退に打ち取り、チームのサヨナラ勝ちにつなげた。準決勝、決勝では出番がなかったが、金メダリストとして名を残した。

日本に決勝で敗れて銀メダルとなったアメリカ代表のオースティンは、準々決勝の日本戦で田中将大から二塁打を放つなど2安打。敗者復活戦のドミニカ共和国戦ではダメ押し点となるソロ本塁打、準決勝の韓国戦でも2安打2打点と活躍した。

決勝の日本戦は1安打に終わったが、チームトップの打率.417、2本塁打、7打点。閉会式では日本代表選手と健闘を称え合う姿がSNSで話題になった。

エキシビジョンマッチは北海道・函館に遠征して日本ハムとの3連戦。初戦は複数安打の選手はいなかったが、スタメン出場した細川成也と捕手の山本祐大が安打でアピール。代走から出場した森敬斗もヒットを放った。唯一の打点を記録した牧秀悟は満塁の場面で犠牲フライと最低限の仕事を果たした。

投手陣は、後半戦ローテ入りを狙うロメロが先発して5回3失点。被安打9、4四球と不安定な内容でローテ確定、とはいかない内容だった。リリーフ陣では伊勢大夢が1イニングを無失点に抑えた。

9安打で1得点と効率の悪い攻撃だった第2戦は、2番・ショートでスタメン出場した森と途中出場の関根大気が2安打と、後半戦で定位置どりを狙う選手が躍動。同じく途中出場の楠本泰史/、山本も安打を放った。

投手陣は先発した阪口皓亮が5回まで無失点と好投したが、100球を超えた6回に打たれて3失点、イニングの途中降板と不本意な結果となった。リリーフ陣ではエスコバー、三嶋一輝が1イニングずつ投げたが、エスコバーの三者凡退に対して、三嶋は被安打3で1失点と対照的な内容だった。

函館で3連敗となった第3戦は、途中出場の宮本秋明が2安打2打点の活躍。伊藤光が2安打1打点、ソト、関根、細川も複数安打で牧がタイムリー1本、森は3試合連続安打をマークした。リリーフ投手が軒並み失点した投手陣だが、後半戦の開幕投手が有力な今永昇太が6回2失点とまずまずの投球を見せた。

エキシビジョンマッチ最後のカードは大阪でオリックスと2連戦。京セラドームでDeNAが裏の攻撃という変則試合となった初戦は、劇的な結末が待っていた。

3点ビハインドで迎えた9回、先頭打者の関根が三塁打を放ち、宮崎敏郎の内野ゴロの間にまず1点。さらに森が安打で続き、牧がフルカウントから右中間スタンドに飛び込む同点の2ラン本塁打。四球で出塁した柴田竜拓の代走・宮本が二盗に成功し、楠本の1・2塁間への安打で宮本が本塁まで生還した。

ベイスターズが大阪で、しかもビジター用のユニフォームでのサヨナラ勝ちと、非常にレアな結末となった。投手陣は先発した大貫晋一が6回を投げて被安打5、6奪三振で3失点。砂田毅樹、エスコバーが1イニングずつを無失点に抑えた。

通常通りのオリックス後攻で行われたベイスターズのエキシビジョンマッチ最終戦は、終盤の大量失点で大差の完敗だった。

先発した濱口遥大は左脇腹炎症から45日ぶりの一軍登板。5回途中まで107球を投げて3失点、7奪三振も5四球と荒れ気味の内容だったが、三浦大輔監督は「しっかり腕は振れていた」と、後半戦のローテ入りにゴーサインを出した。

攻撃陣は、9回に代打で登場した細川がレフトスタンドへ豪快な一発。牧がタイムリー二塁打と復調気配で、桑原も2試合連続マルチヒットを記録した。

オリンピックブレイク中に行われたエキシビジョンマッチは2勝7敗1分。安打は出るが得点につながらない攻撃陣や、三嶋をはじめとするリリーフ陣の不調など、不安点も多かったが、森や楠本、関根、宮本など、後半戦に向けてアピールが目立った選手も多かった。

後半戦は残り57試合。順位云々を言うのは厳しいかもしれないが、今年だけでなく、来年も再来年も、野球は続く。先につながる試合をするために、大事なのは前を向くこと。後半戦も、とにかく全力出して行こう!

◆先週のベイスターズ(エキシビションマッチ)

4日(水)● 2-5 北海道日本ハム
5日(金)● 1-4 北海道日本ハム
6日(土)● 4-8 北海道日本ハム
8日(日)◯ 5-4 オリックス
9日(月)● 2-11オリックス

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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