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野球 コラム 2021年8月4日

【横浜好き】エキシビションマッチでチャンスを伺う選手たち「週刊ベイスターズいいとこどり」7月27日~8月1日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

緊急事態宣言下のオリンピックだけではなく、プロ野球のエキシビジョンマッチも日々、順調に行われています。シーズン前のオープン戦と同様に、ペナントレース後半に向けて、選手たちにとって重要なこの期間。このコラムではいつも通りに、先週の「いいとこ」を探していきましょう。

まずはエキシビジョンマッチにいく前に、東京五輪でのDeNA選手もチェックしておきましょう。

DeNAで唯一の侍ジャパン選出選手となった山崎康晃は、初戦のドミニカ共和国戦に4番手として登板。クリーンアップとの対戦となった8回の1イニングを1安打無失点に抑えた。

DeNAからもう1人、アメリカ合衆国代表として出場したオースティンは、クリーンアップの一角として、「ホームの」横浜スタジアムで目覚ましい活躍を見せた。初戦のイスラエル戦で本塁打を含む3安打3打点。2戦目の韓国戦でもダメ押し点となるタイムリーを放ち、チームのグループステージ首位通過に貢献した。

さて、7月27日のエキシビジョンマッチの開幕カードは、敵地でのソフトバンクとの2連戦。初戦は細川成也が左中間スタンドまで運ぶ豪快な本塁打、伊藤裕季也がタイムリー二塁打で1打点と、後半戦に一軍での飛躍を狙う若手がアピールした。投手陣は先発した坂本裕哉が5回4失点と結果を残せなかったが、2番手以降の進藤拓也池谷蒼大伊勢大夢が1イニングずつを無失点に抑えた。

侍ジャパンが開幕のドミニカ共和国戦で、劇的サヨナラ勝利を飾ったその裏で、サヨナラ負けを喫した第2戦。先発したロメロが6回2失点と合格点の内容で、後半戦ローテ入りが期待できる投球を見せた。攻撃陣では、牧秀悟が本塁打を含む2安打1打点。4番で起用された伊藤裕はこの日もタイムリーを放ち、2打点の楠本泰史関根大気はマルチ安打と定位置を狙う中堅の活躍も光った。

福岡から仙台に場所を移して、7月30日(金)から楽天との3連戦。投手戦となった初戦で、唯一の得点となるタイムリーを放ったのが、代打で登場した伊藤光。楠本が2安打と好調をキープし、伊藤裕は安打を記録したが、3三振と課題も見せた。投手陣は、先発した今永昇太が若い益子京右とのバッテリーで5回1失点の好投。後を継いだ4投手が無失点に抑えたが、3番手に登板した田中健二朗は、左ひじ手術から育成契約を経ての一軍復帰登板となった。

初戦に続いてロースコアの展開となった第2戦は、伊藤裕が先制タイムリーに決勝本塁打と全打点を叩き出す活躍。指名打者で出場したソトも安打を記録した。投手陣は、先発した大貫晋一が一発を許したが、5回を投げて1失点、7奪三振の快投。6回以降はリリーフの進藤、三嶋一輝エスコバーが無失点で、最後は砂田毅樹が得点圏に走者を許したが、ホームは踏ませず1点差を守り切った。

ようやく打線が活発になった第3戦は、佐野恵太、ソトが揃ってマルチ安打を記録。5回の満塁のチャンスでは、佐野が2点タイムリーの後、ソトも連続タイムリーで相手先発・涌井秀章に一矢報いた。関根が9回に追撃の本塁打を放ち、益子、森敬斗も安打でアピールした。

投手陣は、育成契約で背番号106を背負った宮國椋丞が先発。5回までに島内宏明に2打席連続本塁打を浴びるなど、被安打7、6失点と支配下登録は厳しい状況か。進藤、復帰2戦目の田中健、三上朋也も1イニングずつを無失点と、リリーフ陣の安定した投球が続いている。

エキシビジョンマッチは、定位置を狙う選手や一軍登録ライン上の選手たちが奮闘する姿を見ることができ、意外に楽しめる。各球団の一線級の選手が揃う侍ジャパンが無観客で試合をしているのに対して、エキシビジョンマッチでは少ないながらも観客の下でプレーしているのも、違和感というか面白いところもある。

ただ、そんな立場の違う両者で、共通している(ように見える)ものがひとつあった。侍ジャパンの選手はひたすら勝利に向けて、エキシビジョンの選手はワンランク上にいくために、ただがむしゃらに、プレーする姿はペナントレースとはまたひと味違う、みどころと言えるような気がする。

◆先週のベイスターズ(エキシビションマッチ)

27日(火)● 3-4 福岡ソフトバンク
28日(水)● 4-5 福岡ソフトバンク
30日(金)△ 1-1 東北楽天
31日(土)◯ 2-1 東北楽天
01日(日)● 4-6 東北楽天

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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