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野球 コラム 2020年11月30日

【広島好き】カープOB訪問「赤ヘル軍団の名脇役・山本和男さんの『焼肉・ラーメン かずさん』」

野球好きコラム by 大井 智保子
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ランチから賑わう「かずさん」

広島県は広島市、皆実町にあるカープOBのお店「焼肉・ラーメン かずさん」。

1994年から地元のカープファンに愛されて26年間、ラーメンと焼肉を中心にがっつり飯をいただける、お昼から大盛況のお店だ。カウンターとお座敷があり、どの席にもアクリル板を設置、入口のドアは開けたままと、コロナ対策はバッチリである。

オーナーの「かずさん」こと、山本和男さんは、1980年26歳の時に社会人野球の新日本製鐵光(現:光シーガル)より、ドラフト外でカープに入団。左腕中継ぎとして、カープに在籍した8年間で193試合に登板した。

優勝、日本一に輝いた1984年には46試合に登板し、優勝に大きく貢献している。しかし、その頃のお話を伺いたいとお願いすると、「全然活躍していないから」と大謙遜する。投手王国と言われていた時代がそうさせるのかもしれないが、活躍する左腕の中継ぎ投手が、どれほど貴重な存在かは言わずもがなだ。

「昔のことは全然覚えとらんよー」と笑うかずさんだが、1番思い出に残っているのは優勝した日のビールかけだという。ビールかけ会場は広島旧市民球場の食堂。広くはないその場所で、全身にビールをかけられると、飲んでいなくても不思議と酔っ払った。

「津田(津田恒実)を引っ張り出してね、グランドでホースでね、4、5人でホースで。津田は泥んこですよ、よう覚えてますよ!泥んこになっとったねぇ。その思い出が1番強いなぁ」と、当時の盛り上がりが伝わってくる。ビールかけの後は、なぜか髪の毛が茶色になったそうだ。

「かずさん」にはビールにぴったりなメニューが揃う。この日いただいたのは、「レモンラーメン・焼きめしセット」と「焼肉定食」。レモンラーメンはお店の名物で、自慢のラーメンに輪切りレモンが5つのっている。

レモンラーメン・焼きめしセット

焼肉定食

ラーメンでは非常に珍しい爽やかな香りが広がった。コクがある醤油とんこつのスープにレモンが予想外にも合い、さっぱりいただける。女性に人気なのがよく分かる。

焼きめしと焼肉は香ばしく炒められた本格派。「今日は疲れました、炒めもんばっか出て、ずっと振っとったけぇ」とかずさんの左腕がなるお料理だ。ガツンとした味はご飯がよく進み、おかわりしたくなるほどだった。

今も現役の左腕だが、いつ投げるか分からない中継ぎ投手は、先発投手と違って調整をするのが大変だったそう。とにかく練習しかない、自分を信じるしかなかったというかずさんも、ある日だけは調整する必要がなかったという。

「北別府が先発の日は、楽だったね。北別府は絶対完投するでしょ、ブルペンで遊びよったよ」と笑った。ともにブルペンで待機していた小林誠二投手と、野球ボールとバットでゴルフをして遊んでいたそうだ。逆に困ったのは、すぐツースリーになる川口和久投手の日だったようだ。

今年52試合に登板した塹江敦哉投手について、「球は速いし、あとは経験を積んだらね。左バッターにインコースのシュートが投げられるようになったら、箔がついて、ますますええピッチャーになるよ。チャンスをもらったら、先発もやったらええよ」と太鼓判を押した。

「26年たちましたけどね、ほんま色んな人に助けてもらいました。やっぱりね、ここまでやってこれたのは、コレのおかげよね。コレがおらんかったらできとらんよ」と、現役時代に一目惚れしたという奥様を指差す。

寡黙にフライパンを振るかずさんに、美味しいラーメンと焼肉、そして美人奥様の素敵な笑顔に出逢えるお店、ぜひ腹ぺこで行ってみては。

文/写真:大井智保子

大井 智保子

大井 智保子

年間40試合以上は球場へ観戦に行く、広島県江田島市出身のカープファン(天谷世代)。「カープ女子」という言葉を世に広め、2014年にはユーキャン新語・流行語大賞でトップ10を受賞。"カープ女子神3"と呼ばれる。本業は広告代理店のOLだが、ライターとの二刀流を目指す! Twitterアカウント

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