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現地でも試合前から注目を集めた田中将大と菊池雄星による日本人先発投手対決は、先輩である田中に軍配が上がった。
日本時間28日(現地27日)、敵地でのマリナーズ戦で先発した田中は、7回3安打無失点と圧巻の投球で今季10勝目をマークした。ヤンキースは7-0でマリナーズを下し、菊池は2被弾を含む4回5失点で今季9敗目を喫した。
◆試合結果
NYY|2 0 3 0 1 0 0 0 1|7
SEA|0 0 0 0 0 0 0 0 0|0
田中はこれでメジャーデビューから6年連続での2桁勝利となったわけだが、日本人投手初となるマイルストーンを達成した右腕をニューヨークの各紙が称賛している。
『ニューズデイ紙』は同日付で電子版に「マサヒロ・タナカが楽々と7回を投げ抜き、柵越え2本のヤンキースがマリナーズを破る」と題した試合の速報記事を掲載。
この日の田中の投球について、「日本の同胞であるユウセイ・キクチに完全に投げ勝ったタナカは、5回までヒットを許さず、最終的に被安打3とした。これで10勝7敗、防御率4.47としたタナカは、7奪三振に対し1四球とした」と伝えた。
また、『ニューヨーク・ポスト』紙は「マサヒロ・タナカの快投とアーロン・ジャッジの記念すべき節目のホームランがヤンキースを推進」と題した電子版の記事を掲載。
「マサヒロ・タナカが元気のないマリナーズ打線を支配した」とした上で、田中がメジャー初年度から6年以上連続して2桁勝利を挙げた史上2人目のヤンキースの投手となったことを紹介し、右腕によるこの日の3安打無失点ピッチングを称えた。
一方、『デイリーニュース』紙は電子版の記事の中で、この試合の田中について、次のように伝えている。
「タナカが期待に応えた」。
「彼は5回までノーヒットピッチングを続けると、その回先頭のカイル・シーガーに二塁打を許すも、後続を打ち取り、この日は1四球に対し奪三振を7とした。
タナカは火曜の夜、いつになく活気づいていた。彼はマウンド上で自分に話しかけ、ガッツポーズを取りつつ、グラブを叩いた。
火曜の夜は、キクチにとって、今一度、タナカから見て学ぶ機会となった。大舞台に強い投手として評価を高めてきたヤンキースの右腕は、今季、自分の決め球であるスプリットに苦しんできた。
彼は、他の大多数の投手も縫い目が低くなったと言っている通り、メジャーリーグが今年から使用している新しいボールでは、スプリットの然るべき握り方ができないと認めていた。
故に、彼はこの試合でスライダーをより多用し、新たに進化したレパートリーを見せつけたのである。彼は空振りと打ち損じを14回、そしてストライクのコールを18回受けたが、うち12球はスライダーによるものだった。
最も成功したメジャーリーガーが、キャリアのこの時期そうであったように、タナカも投手としての自分自身を変えなければならなかったのである。
これはメジャーでプレーする全ての新人投手にとって、重要なレッスンである。火曜の夜、キクチは最高の選手の1人から学んだのだ」。
いわゆる貫禄勝ちというやつであろう。
J SPORTS 編集部
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