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両チームの試合後の表情はもちろん、対照的だった。ハードル監督が「誰がどう見たって危険なプレーだ」と言えば、ディアズ捕手も「あの1プレーで僕の野球人生が終わってたかもしれない」と大怪我する可能性を訴えた。
確かにその通りだ。我々、日本のメディアは(本塁上ではなかったが)、岩村明憲や西岡剛が二塁ベース上で足を払われた際に大怪我したのを目撃している。ハードル監督自身も2015年、当時活躍中だった韓国出身の姜正浩内野手が、二塁ベース上のプレーで走者に足を刈られ、大怪我を負ったという苦い経験がある。今回は大事に至らなかったものの、ディアズ捕手が大けがしていたとしても不思議ではなかった。
一方、カブスのマドン監督は「捕手ってのは」と言いながら、同ポジション出身の監督らしく、こう説明した。
「フットボールのクォーターバックみたいなものでね。フットボールならパスした直後にタックルされることがあるから、クォーターバックはパスを投げた後も危険を回避するプレーをする必要がある。捕手だってそれと同じなんだ。今回のように本塁で走者をアウトにした後、すぐさま塁上を飛び退いて、走者と衝突する危険を回避しなければならないポジションだ。だから我々は子供の頃から、捕手ならば走者が滑り込んで来たら、すぐさま塁上を飛び退いて次のプレーに移ることをコーチングされてきた。今回のプレーだって変わらない」
マドン監督には個人的に最大限の敬意を払っているが、「昔からそうやってきたんだから」風のコメントには少し違和感があった。なぜなら、コリジョン(衝突)ルールが成立したのは、そういう怪我を未然に防ぐのも理由の一つだったからだ。
案の定、翌日になってMLB機構は両チームに「あのスライディングは守備妨害と判定されるべきでした」と通達した。
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